楽曲自体はそんなに悪くはないのだが、いかんせん音が薄っぺらい。このバンドには薄っぺらい音は似合わないのだ。しかし、それをそんなに気にしないのならば、十分に楽しめる作品だ。
リージョン1となってますが、ウチのプレステ2でも問題なく視聴できました。リージョンフリーですね。
初期4作品を収めた4CDボックス。カードボードスリーブ。解説なし。薄手のボックスでスリックケースのように見える。
このアルバムはすでに公式サイトで予約して購入済です。 しかし、'98年の「RADIATION」以来14年ぶりの日本盤の 発売を聞いて、購入せずにはいられませんでした。 14年ぶりといっても、活動休止していたわけでも何でもなく むしろ大きなブランクも無くアルバムを発表し、ツアーをやっていたのです。 日本では無名かも知れませんが、本国イギリスや欧州各国ではMarillionは 結構BIG MANEなんですよ。
前スタジオ製作が、セミ・アコースティクのセルフ・カヴァーアルバムだったので 純粋な新作としては、2008年の「Happiness Is The Road」以来となります。 今作は10分を超える大作が1、5、8、曲目とバランスよく配置され まさに、集大成といった感じの傑作だと思います。 スティーヴ・ホガースの歌を大切にしながらも、 静と動の対比を生かしたしっかりとメリハリのある曲展開で長尺曲も 飽きること無く最後まで聴くことが出来ます。 最初からすごいテンションで演奏し、聴くのが途中で疲れてしまうバンドも ありますが、Marillionはすごく間の使い方がうまいバンドで、メンバー全員 すごい演奏能力があるのにホガースの歌を生かし、楽曲を壊さない様に演奏しているのがすごいです。 ホガース加入後は、各メンバー共ソロやサイドプロシェクトをはさみながら20年以上不動のメンバーで活動しています。 この信頼関係が強みで、メンバー間のエゴみたいなものはあまり感じられません。
初回特典のボーナス・ライヴ・ディスクは既発のGadogan Hallでの セミ・アコースティク・ショウからの音源ですが、選曲が泣かせます。 ちなみに明記すると
1.NO ONE CAN 2.BEAUTIFUL 3.YOU'RE GONE 4.80 DAYS 5.EASTER
となっています。どれもポッフで叙情的な聴きやすい曲ばかりです。 何度となく同じ音源を聴いているはずなのに、メンバーからの 日本のファンだけへの贈り物(フリー・ボーナス・ディスク となっているので価格は1枚ものと同じ)となっているので、なんだか 感慨深く聴いていて泣けてきて仕方ありませんでした。
こんなに発売を楽しみにした日本盤は初めてかも知れない。 しかも、先に輸入盤を入手しているのにもかかわらず・・・ ライナーノーツを読み、対訳に目を落とす・・・大好きなバンドの 日本盤が発売されることが、こんなにうれしいとは思わなかった。 日本盤が発売されるって有り難いことなんだなと改めて思った。 発売に向けて尽力してくれたレコード会社の関係者の皆様に感謝です。
今回の日本盤発売を契機に、Marillionが再評価され日本未発売のアルバムも 日本盤発売・・・そして来日公演実現ってなったらうれしいですね。 「Easter」や「Cover My Eyes」一緒に歌いたいなぁ。
クラブからのし上がり、80年代のイギリスを制覇した稀有なバンド、マリリオンのメジャーデビュー作。それにしても、ここまでの圧倒的な完成度を見せ付ける新人って今までにいただろうか?それほどの素晴らしい出来である。 ピーター・ゲイブリエル在籍時のジェネシスと比較される演劇的要素を持った劇的な音世界は、ボーカリストのフィッシュがもたらしたものだ。ジャケットにもある庶民生活の最下層にいるしがない道化師の目から見た世界観、そういった着想自体が、ストレートな視点よりも逆説的にピュアにリスナーに響いてくるのだ。このあたり、心憎いばかり。 タイトル曲の出来は本当に神がかり的。静と動のコントラスト、メロディの起伏とサウンド、どれもポンプロックの代名詞ともいえる出来だ。?の曲も独特の世界観を失わず、どれも聴き所でいっぱいだ。 ボーナスディスクもレア音源満載。特に、彼らのインディーズでのデビューシングル、なんと30分にも及ぶ大作「Grendel」が聴けるのは嬉しい。これは名曲!ハードな展開と泣きのメロディが交錯する至福の時を是非体験してみてほしい。
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