中村とうよう氏の企画、選曲、解説のライスレコード第4作目。 20世紀前半のキューバ大衆音楽の歴史を 簡単に概観できます。 収録されているのは25曲。SP復刻。 古いけれど、優雅。ノリもいい。 ひとつひとつの作品を追う手間を考えれば、 このような企画モノCDは、とても重要、ありがたい。 キューバ好きな人だったら、損はない。 廃盤になるまえに入手を。
この本は、とうようさんが全身全霊をかけて創刊したミュージックマガジンに発表された、とうようさん御自身の文章を中心に編集したまさにアンソロジー。
ツェッペリンなど黄金のロックと同時代に走りぬいた者にしか書けない貴重なロック評論の数々、とうようずトークの第1回原稿、ブラック・ミュージック、さらにはワールドワイドな音楽の紹介、かと思うと、キャンディーズの解散についての考察、度肝を抜くような点数をつけたクロス・レビューからいくつか、コケおろしていたパブリック・エネミーとの対決インタビュー、そしてもう2度と読めないアルバム100選を数本、最後は「レコードが恋人だった」という未発表原稿。なんてふところが広いんだろうと思う。そして本当にいつも「同時代」だったんだとあらためて思う。
とうようさんという巨大な存在は、この本1冊だけではとても終わらないが、とりあえず、残された私たちがこれからも音楽ときちんとに向かい合っていくためには、このアンソロジーから始めるのがいいのかもしれない。
いつもとうようさんが正しかったとは思わない。特に後期はなんだか頑迷なところもあったような気がする。でも、とうようさんがいたからこれまでずっと音楽を面白く聴けていたのも絶対確かなのだ。
おりしも、ジャズもロックもブラック・ミュージックもなんだか尻すぼみのような現状。こんな時にこそ、酷評を浴びながらも、自身の意見を堂々と発表し続けたとうようさんのこれら言葉のひとつひとつがあらためて大事に思えてくる。マストの1冊。
『成功を君に贈る』を初めて読み、この中村天風という人物のこれまでの人生・バックグラウンドを知りたいという衝動にかられ、出会えたこの本は、胸の砂地にスゥッと染み込んでいきました。いままで色んな本を読みましたが、私が捜し求めていたものの答が、書かれていたよう思います。『神との対話』が好きな方は、是非読んでみて☆自分の心に、『天の声』をきかせてあげよう!と、瞑想をしています。カリアッパ師と、天風さんの声が、いつか聞こえたらいいな〜
「ロック誕生 THE MOVEMENT70'S」を観る。素晴らしいの一言。内容ですが文句なしの内容になっています。露払いのようなBSでの番組がありましたが、その番組よりも素晴らしい内容で感激してしまいました。ライブシーンなんかはダブっているところはありましたが、特にインタビューが素晴らしいのです。ミッキー・カーティスの「プロデュース論」、近田春夫の「コマーシャルとアングラのバランス感覚の話」遠藤賢司の「振り切れ感」等見所がたくさんでした。でもやはり、内田裕也のインタビューに尽きますね。特典映像のインタビューを見ると、その当時の「思い出」が「良い思い出」に変わりきれない感じが良いですね。愛憎入り乱れた彼の興奮は、そのまま70年代の熱気を現代に運んできてくれています。ロックで金儲けしてはいけない、というトラウマに囚われている裕也さんの熱い心に打たれました。金が目的でなく、自分の夢で突き動いてきたから、なにも怖いものが無かった、と当時を振り返る裕也さんをうらやましく感じたのでした。また史実としてのフラワートラベリンバンドの話や郡山ワンステップの話は興味深いものでした。
70年代の熱い時代を感じるだけでなく、ロックな「生き方」を教わった作品です。そしてそれは裕也さんの「ROCK'N ROLL」という言葉に集約されるのです。それを確認する為にも、ロック好きを自称する全員が必見の作品なのです。
ミュージック・マガジン9月号は、久しぶりにアルバムが発売された為か、山下達郎さんの特集が約36ページ組まれています。その内でも読み物は、達郎さんのロング・インタヴューとヒストリー&アルバムガイドでしょう。
そのロング・インタヴューで達郎さんは、ようやくハード・ディスク・レコーディングへの対処法が解ってきて、その分、詞、メロディー、その他に集中できるようになってきた、また、ロックンロールはジュヴィナイル・カルチャーだから、50代、60代で何を歌うのか、とても難しい、また、数年前から、ツアーを再開していますが、このご時世ですから、今までまず言えなかった。お互い頑張って生きていきましょうというようなセリフを言わざるをえないようになってきたと述べています。また、今回のアルバムについても興味深い発言をしています。そして、自分がミュージシャンとして36年間やってこれたのは、音楽業界のシンパシーという要素が非常に大きい、そして、音楽業界を取り巻くシステムは、酷いけど、音楽自体は、1度も嫌いになった事が無いとも述べています。そして、ヒストリー&アルバムですが、全体を5期に分類し、各々解説しています(しかし、そろそろ完璧なデイスコグラフィーが欲しいですね!)。
しかし、今号で驚いたのは、レ―コード・コレクターズである程度知っていましたが、中村さんの自殺です。湯川さん、原田さんの追悼記事、また、絶筆?のとうようトークスが掲載されています。
また、今号は何かおかしいと思っていましたが、紙質が変わっています(少し悪くなった?)。安定供給のためらしいです。
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