この作家さんの作品を購入するのは2シリーズ目なのですが、わりと細かくボケと突込みがちょこちょこ入るので、何回読んでも、どこを読んでも、その都度「ププッ」と笑えます。
本業がアニメーターとのことで、絵は基本的に上手いです。高い画力に少し雑な仕上げをすることによって、この作家さん独自の温かみを出しているような気がします。
私はアニメの製作会社に制作進行として在籍していたことがあるのですが、業界の描写については、「本当にこういうのあるあるw」と、納得してしまう部分も多いです。
アニメ業界に憧れる人は読んでみても良いかと思いますし、純粋に興味があるという方にも雰囲気を味わうのには良いかと思います。
最後に蛇足ですが、アニメ業界は案外可愛い女の子が多いですよw まあ、もちろん変わった人も多いのですが・・・
NHKの将棋講座をまとめたもので、テレビ放映時からポイントを押さえたわかりやすい内容に注目していた。
単に手順の解説にとどまらず、局面の見方、考え方を随所に述べながら、対振り飛車戦法の変遷をたどることができる構成となっており、「羽生の頭脳」に匹敵する名著だと思う。
また、あまり細かい変化に深入りしていないのも、全体像を捉えるには良いと思う。かといって、初心者向けにありがちな、居飛車側・振り飛車側どちらかだけに都合のいい変化だけが述べられていることもないので信頼でき、この一冊をきちんと理解すれば、それだけで一般のアマチュアには十分だろう。
初心者にもわかりやすく書かれているが、著者の深い最新の研究を踏まえられており、その内容の質は限りなく高く深い、優れた棋書である。
惜しむらくは、NHK将棋講座テキストをそのまま載せられている点で、さらに加筆して欲しかったと思うのは、欲張りであろうか。
ストーリー的には最高につまんない映画だと思う。 けど、見終わったあとで、こんなにも優しい気持ちになれる映画を、 僕はほかに知らない。ええわあ。
生成文法の入門書。私は言語学が専門ではないので個々の議論については云々できない。が、生成文法の理論モデルについては納得できた。
生成文法は「普遍文法」と「パラメータ」という二つの概念モデルによって言語一般を分析しようとする。
「普遍文法」というのは、およそ言語というものが(人間の生物学的特性上、とりわけ大脳の機能特性上)すべからく備えている一般的仕組みないし構造のことである。これは、言語が言語である以上、そして人間の言語である以上普遍的に備えていなければならない。それは、言語一般における「統語」の仕組み、つまりどのような言葉の並び方が文法的に正しい(意味がある)かを決定するような法則のことである。 といっても、そのような抽象的対象が「実在」するかどうかはひとまず問題ではない。そのような概念を理論的に仮定し、実際に様々な文法的に正しい用例が説明できればそれは理論モデルとして有効なのである(たとえば物理学における「力」はそういった概念の一つだろう)。
しかし、これだけでは様々な言語が持つ多様性を説明することができない。そこで「パラメータ」という概念を想定する。これは諸言語が別個に採用する「変数」である。
たとえば、英語には「in」や「for」といった前置詞が存在するが、日本語の場合は「東京へ」や「あなたに」の「へ」や「に」は後置詞というべき特徴を持っている。ここで、「前置詞/後置詞」というパラメータが想定される。英語は「普遍文法+パラメータ[前置詞]」と特徴付けられ、日本語は「普遍文法+パラメータ[後置詞]」と特徴付けられる(ただし、実際にはパラメータはデジタル、0か1で入力される)。
こうしたパラメータを必要かつ十分なだけ発見し、そして普遍文法の抽出に成功すれば、生成文法学派はすべての言語を一つの理論体系で包摂したことになる。そればかりか、「人間にはどのような言語が可能か」という予測さえたてることができるだろう(普遍文法をベースに、現行の言語にはないある任意のパラメータの組み合わせを採用すれば、とりあえず新しい言語ができあがる。ちなみに可能な言語の総数は、パラメータがn個あるとすれば2のn乗であることになる)。エレガントなモデルである。
あえて難癖をつけるとすれば、「人間の大脳に局所化された言語能力=生成文法が存在するから、あらゆる言語は一つのモデルに包摂される」という主張と、「理由は不明だが、とりあえず現行の諸言語すべてを一つのモデルに抽象化することはできる」という主張は両立しうるのではないか。やはり、生成文法が実証されるには「生成文法に基づく人工言語の創造」や「将来起こりうる文法変化の予測」といったパフォーマンスを実行せねばなるまい。
北海道松前の集落からはじまり、函館、知床、ロシア、アメリカ西部、本州、五稜郭と舞台のスケールがでかく、またそのスケールのデカさを見事に活かしたストーリーの展開、若き日の真田広之さんの初挑戦とは思えない声優としての演技、まさしく埋もれかけた傑作です。僕は発売が一度終了してから高値になった中古を買い、少し後悔してますが、これから買おうか迷ってるひとは買ってください、後悔しません!見てください。面白いし、興奮して胸踊りますから!
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