渡辺貞夫といえば、チャーリーパーカー。ナベサダの音楽の出発点。
これまで、ライブでアルバムでパーカーの曲を幾度となく演奏してきているが、ここに収められているテイクがベストではないでしょうか。
CDでも同
タイトルで発売されております。私はLPで発売されて以来、何千回と聴いています。でもやはり映像を見ながら聴くのが一番です。
日本
ジャズ史において特にプレイヤーにとって渡辺貞夫のバークリー帰り以前/以降ほど
大きな分岐点は無いだろう。帰国後の彼が、菊地雅章を初めとする当時の若手
ジャズメン
にバークリー理論を伝授したテキストをまとめたのが本書である。この理論が突然もたら
された暁光に歓喜した当時の日本の
ジャズ界が紙面からありありと伝わって来る。
理論書としては、現在においては説明不足などと論評されたりしているが、この本で
インプロヴィゼイションを学ぶには確かにそうかも知れないが、
ジャズ理論の基本と
バークリーの最大の売りとも言えるアレンジの基本を学ぶことは十分に出来る優れた
内容である。
ここからナベサダの、プーさんの、ヒノテルの音楽が始まったと言っても過言ではない。
単なる理論書には無い歴史と精神に鼓舞される。全ての
ジャズを志すものおよび日本
ジャズファン
の愛蔵の書となるべき一冊である。