「
プリンシプル」:“たまこ、むけました。”のキャッチコピー通り、もち蔵のことも含めてこれから変わっていく自分に向き合ったたまこの心の歌と思いますが、もち蔵、みどり、かんな、史織も含め、高校生を終えて自分の道に進んでいこうとしている17歳の歌と言えるかもしれません。だからたまこの声ではなく洲崎さんの素の声で歌われているのでしょうか。「たまこラブストーリー」のエンディングの後に広がる未来への歌ですから“主題歌”になったのでしょう。“原理”という
タイトルは、これからのたまこの歩み方の根幹はこれですと言っているのかな。
洲崎さんが一生懸命出している高音が綺麗で印象に強く残ります。好きです。
ただ、バックのシャリシャリした音はちょっと気になりました。
「こいのうた」:もち蔵から告白されあたふたしてしまったけれど、何とか自分の心に気付いたたまこが、豆大とうさんの送ったこの歌を聴いてひなこおかあさんが決心した様子を想像しながら今自分のこととして歌っているという、映画「たまこラブストーリー」のエンディング曲。20年以上前にひなこさんを想う学生豆大が破れかぶれで作って自分たちのバンドで歌ってテープをひなこさんに送ったという設定に合わせたレトロな感じが見事な造りの楽曲。素人っぽいところが逆にインパクトになっています。加えて洲崎さんがたまこの声で歌いきっているところも良いですね。
「たまこラブストーリー」を観てぐっと胸に来た人、「たまこラブストーリー」を待っている人には、このCDが必要でしょう。
商店街を中心とする思いやりの人間関係を楽しむか、その中できらめく一人一人の個性を愛でるか、いろいろ味わいも深まる第5巻です。
「第9話 歌っちゃうんだ、恋の歌」はある意味最終回なんです、とは監督の言。“みんな誰かに恋をする”がテーマで、たまこの父、豆大が高校生の頃にひなこに恋をして「夕日が沈む音楽室で・・・」ってラブソングを捧げたことが明かされる。真っ直ぐな思いに見ている方もウルッと来てしまいました。ひなこ母さんの首にも、たまこと同じホクロがあったんですね。ここは見逃さないように。そして、今回がんばったもち蔵も最後にちょっと報われます。
「第10話 あの子のバトンに花が咲く」は文化祭、というより「みどりちゃん回」。みどりの可愛い顔、悩む顔、泣き顔、満足顔と、女の子のクルクル回る感情、転変がどんなふうに表現されているかが見所です。みどりの魅力を堪能しよう。
特典映像:「ぺったんこアニメ」は「おっちょこチョイちゃん2」。たまこ、かんな、みどりと4人で
パジャマパーティー。チョイちゃんがデコるお話。WEBドラマ第9話は女子連が思いの告白の仕方を考える。第10話ではチョイちゃんがバトン部の文化祭衣装にふわふわでキラキラを選ぶ。
制作現場レポート5では山田監督が山本倫撮影監督の現場を探検。空気感を出すフィルターの解説。商店街のモブが皆3D-CGで作られて動いているとは驚き。
もちもち公開ラジオダイジェストは2013年2月16日収録。たまこ、かんな、みどり、史織役の4人がアフレコでお腹がグーと言わないためにはどうするかとか、クラブ活動の話とか。
キャストコメンタリーはたまことみどりとかんなのいつもの3人。
スタッフコメンタリーは山田監督、山本撮影監督、10話演出小川さんが、豆大、もち蔵、あんこへの愛、離れて初めて分かる地元の人々の気配り、走るカットへのこだわりを語ります。そしてみどりが溢れる10話を見ながら、「人が人を見てあげている、心配してあげる世界を描きたかった」と言う山田監督。これが「たまこまーけっと」です。
9話の劇中曲でありエンディングである豆大の歌う「恋の歌」のCDは“たまこ手作り風
ジャケット”入り。なんともしょうもない歌ですが、恋をしたらこ、こ、こ、これくらいの言葉しか浮かばない。ある意味、リアルな告白ソングです。
ブックレットのアプリケは餅つきと、もち蔵を泣かせた「あれ」です。キャラ紹介はあんこと豆大と福。衣装設定ではひなこさんや若かりし頃の豆大、八百比さん。女性陣の私服、体操着にたまこの文化祭衣装も紹介。各話紹介と見どころでは、ひなこのかわいさ、みどりの女の子らしさを詳述。お店紹介はおもちゃ屋「トキワ堂」とレコード屋「星とピエロ」。音楽、特に「恋の歌」についての説明。キャストインタビューは史織役の山下さんと色彩設計の竹田さん。堀口キャラデザの「ちょいちゃんまーけっと」では驚愕の初期設定が明かされますが、ここではとても説明できません。いつもブックレットには気合が入っています。
兎型ポストカードはたまこ。