稀に見る秀逸な作品。大人にはぜひ見て欲しい。
これはいわば「鶏鳴狗盗」の物語。くどすぎて使えない三流役者だが、セリフを与えて演説させればその説得力の高さでは右に出るものはいないという男が、ひょんなことからニセ
弁護士となって思わぬ大活躍をするというストーリ-。
尊敬すべき
弁護士がニセモノだということを隠すための必死な様子、素人ゆえの法廷でのはちゃめちゃなやり取りなど見所は文句なくたっぷり、げらげら笑ってしまう。
実はこのドラマ、放送では視聴率があまりよくなかったんだよね。作品にはまったく問題ない。宣伝の問題なのか、放送枠の問題なのか、第一回が地味だったからか。でも回数を重ねるたびにどんどん盛り上がるから見逃した人は本当にもったいないと思う。ピークの最終回には「こんないい加減な男でも誠心誠意やれば…」と感動させられる。
だらしない三流役者役を役所広司が好演、とても魅力的だ。
香取慎吾や
鈴木京香やその他三谷系役者もとてもいい。悪役の
弁護士津川雅彦は適任だ。
服部隆之の音楽とこのドラマがきっかけに頻繁に流れるようになったエルガー「威風堂々」もこの作品を大いに引き立ててる。