アニタベイカーのことを知ったのは今から20数年前。当時は周りの連中が午後5時にテレビに釘付けになるアイドル番組に夢中だった時です。私はどうしてもその当時のアイドルの歌に馴染めなかった。あの“キャピキャピ声”は音楽と混ざるとただの“ノイズ”にしか聞こえなかった。(“私にとっては”の話なので悪意はありません)そんな時CD屋で「名前は知ってるけど」程度でアニタベイカーの“ラプチェアー”を買いました。(ジャケ買いです)
あの当時、あの声は“反則”です。アイドルの歌は中〜高音の“かわいさ”を売りにした声に対して、アニタの声は中〜低音で“カッコイイ”とてもクリアーな声に魂を揺さぶられました。
家の中のDVDプレイヤーをパソコン用のウーハー付きスピーカに繋げて、テレビの両端に配置しさながらミニシアター状態にしています。映画DVDでも見れば良いのですが、“映画は飽きる”って鉄則があってのでライブDVDを探していました。
“アニタベイカー”のDVDはないのかなぁ・・・。とアマゾンをお散歩中ついに発見し即買いしました。
さすがアニタ。おそらく20年くらい前のライブ秘蔵映像です。販売は2007年になってますから、7年前以前のものです。
曲目は“これ歌って欲しい”というのが全部入っています。「SWEET LOVE」「NO ONE IN THE WORLD」など全9曲。
私としては“★5つ”にしたいのですが、ライブ秘蔵映像なので最初や曲間に別収録で撮影した、ライブの思いか説明をアニタ話してくれるのですが・・・いかんせんインポート。何を話しているか分かりません。
ただ、ライブを楽しんでいる感じはこちらに伝わってきますが、字幕があれば“ドキュメント映画”の要素も含まれていますが、こちらは体験できません。(トホホ)
英語に堪能で、アニタベイカーのファンならお勧めです。何しろ数少ないライブ映像ですから。
(映像は古い感じは否めませんが・・・。)
路線的には前の作品を見事に踏襲しています。危険な冒険はありません。リズム&ブルーズの聞きやすいもの。これをこれでもかとぶつけてきます。
ロマンテックでメローでアダルトな雰囲気の声がやはりすばらしい。声だけで雰囲気が出せてしまう人物。声のキャラがとんがっています。
歌手的な面でいえば
ジャズボーカルをベースにしているわけですが、ボサノバテイストなやつですとかややダンスよりのやつですとか、幅広いタイプの楽曲に対応できる彼女のボーカリストとしての才能に驚きます。
10点中9点。