佐藤健くんのブログに「7話と8話にゲスト出演しています。」と書いてあったので放送を見ました。
死神のモモは、マイペースで何を言われても怒らない女神様のようなキャラクター。それと対照的にお供のダニエルは、喜怒哀楽の激しいおぼっちゃまタイプ(なのに仕事は死神のお世話役)。とてもかわいくて、毎回見るのが楽しみになりました。主題歌もとてもかっこよくて、一度聴いたら頭から離れないくらいインパクト大でした。(但し、DVDには収録されませんでした。残念。)
さて、7・8話は、ゲストに佐藤健くん演じるカンタロウと秋山奈々さん演じるトマトが登場。おじいちゃんの残したゲームの宝探しに二人で1泊の小旅行をしてしまうというもの。お約束な展開にお約束のネタでとてもわかりやすい内容になっています。秋山奈々さんは、「仮面ライダー響鬼」のあきらちゃん役で人気の女優さんですが、本作でめがねっ子に変身していて、はじめは彼女と気が付きませんでした。佐藤健くんは、「プリンセス・プリンセスD」で知っていましたけど、カンタ役では、すっきり短い髪をしていて、印象が違う感じになっています。中学生役なので、幼くみせていたと思います。温泉シーンは、ファンにはおいしい場面なので、私は好きです。幼い恋がとてもほのぼのとしてかわいらしかったです。見つけた宝物、ビー玉をかざすトマトとその横顔を見つめるカンタの場面が印象的でした。そして、自分の宝物は自分で探すんじゃというおじいちゃんの手紙・・・。洞窟内でダニエルが白い顔をして「にゃあ〜」と言う場面が、映画「呪怨」のオマージュのようで面白かったです。
しにがみのバラッド。のOPとEDの曲が入っています。この曲を聴いているとアニメが見たくなってきました。しにバラの雰囲気にぴったりの曲だと思います。しにバラファンなら迷わず買いですね☆
まず、星5個にした理由としまして、この作品その物が訴えかけたいテーマが明確だからです。
この時点で100点を出して良いと思っているのですが、さらにそのテーマが「生命と死」
厳密に言えば、死に向かい合う生命と言っても良い。
死に直面したした後、どう生きるのか?
仏教やキリスト教、その他宗教でもその問題の回答は究極の奥義とされるわけですが、
どれも実に奥深い。
特に第2話での「姉の死」に直面した男の人生は興味深い。
死を宣告された男が残りの人生をどう生きるのか?
「残りの人生」の長さは大した問題ではなく、その瞬間毎の人生をしっかりと生きる。
それをどうするべきなのか?
極めていく様が見事でした。
また、それを演出するための音楽の効果も実に素晴らしく、死を司るしにがみ、モモの
キャラクターデザインも主張そのものに見合った完成度の高い物になっていると思っています。
今回は長編、と短編。双子のキャラクタだから尺も2倍。そんな感じでお話が進んでしまって、ちょっと薄味かなとも思いました。双子の書き分け、難しいですよね。救援キャラの登場がもうちょっと早い段階で出せればにぎやかになったのになと思いました。短編は謎解きの1段階ですか。パラレルで進みますが、物語の行方を左右するお話に注目です。
死神というと、皆恐れて敬遠してしまうのが当たり前。しかし、こんな死神だったら一度は会ってみたいと思う。死神番号「Aの100100号」のモモは穏やかで優しい女の子ではあるが、死神でもある。命を終えた人々の魂を天国へ届けるのがモモの任務。本当はそれだけに専念していればいいはず。でも優しい彼女は、それだけでは満足せず、ついそれ以上のおせっかいをやいてしまう。相棒の魔界猫ダニエルに小言を言われながらも、モモは思いを残したまま去っていった魂と残された人々との間に触れ合いの場を設けてあげる。悲しみにくれる残された人々は去って行った人々の人生の意味を知り、また自らの人生の意義を見つめ直し涙する。それを後ろでそっと見守るモモの目にも涙が光る。
人の命を奪い、そして天国へといざなう。嫌われてもしかたのない損な仕事。それでもモモはその仕事を着実にこなす。でも、彼女はただそれを機械的にこなすのではない。人生を終えようとしている人は皆、モモの優しさにふれ安堵しながら天に召される。天に召される人々は大丈夫。なぜなら、これから新しい世界が待っているから。問題は残された人々にあるとモモは思い、皆を気遣う。そんなこと本当なら死神の知ったことではない。でも、遅かれ早かれ残された人々ともモモはかかわることになる。この人たちの魂をいずれは迎えに来なければならない。だから彼女はすべての人々に幸せであってほしいと望み、満ち足りた心のまま天に召されてほしいと心から願う。これはそんなモモの思いやりの物語でもある。
死という一大事件がテーマの深刻な話。でも、これは全ての人に訪れる現実の話。誰でも愛する者に先立たれ、誰でも愛する者を残して先立たねばならない。それは動かしがたい真実。でも、モモのまわりには絶望とは程遠い柔らかいオーラが満ちている。去りゆく魂と残された人々にとっての明日へとつながる希望の光が満ちている。望みを捨てずに、愛の力を信じて、温かい涙を流しながらモモはおせっかいをやきつづける。けっして強制することなく、自分たちの力で答えを見つけられるように彼女は人々を導いてゆく。これからしばし生を謳歌していく人々が、今は亡き愛する人々の生きてきた意味と、自分の人生の意味をしっかりと見つけられるように。
これは、それ以上の話でもないし、それ以下の話でもない。でも、それだけで十分。生きることの意味。命の輝き。愛すべき死の天使モモが、かけがえの無いことを教えてくれる。これはそんな泣き虫な死神の宝物のような物語。
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