著者71歳、1899年の長編小説です。
若い尊敬される軍人、ドミトリイ・ヴァノヴィチ・ネフリュードフは
帰ってきて、ニンジノヴゴルド近くの金持ちの田舎町で数ヶ月
市民生活を楽しむため住み着きます。快適な生活ろして、
特に世俗的な歓迎行事、多くの友達、貴族の娘との見合い
結婚、軍隊での輝かしい将来を期待して穏やかな心で居ます。
町で滞在中、陪審員の仕事をするため裁判所に呼ばれます。
市民の義務のはずだった事がネフリュードフには、思いがけない
出来事となります。被告の中に、最初の愛の相手、美しい
マスロヴァが居ます。若気の愛で、失敗します。恥と思い
マスロヴァは小間使いとして働いていたネフリュードフの叔母の
家から逃げました。彼女は子供を育てる必要の為で召使として
働いていたが、子供は死んで生まれました。マスロヴァは生きる
為、娼婦となります。
計画殺人の告発で、ネフリュードフが彼女の陪臣員の一人です。
この不幸の事件から抜け出させるのを義務とします。法廷の
パロディに直面します、滑稽は判事、若く未経験な
弁護士、原告
は超現実主義のようです。マスロヴァは方向感の全く無い法廷に
居ます。ネフリュードフにとって大きな慰みは、陪審員には無実が
明らかで、放免を得られそうです。然し、疲れた陪審員達は、死を
意図しない犯行と記すのを忘れ、判決は差し戻され、マスロヴァは
シベリア抑留を宣告されます。
ネフリュードフは、彼の過ちを購い、彼女との接触を試みようと
あらゆる努力をします。今まで生きてきた世間の精神的悲惨さに、
控訴をさせる高等判事の寛容さに、刑務所の世界の絶対的無意味さ
に、彼が眼を開かなければならない時です。マスロヴァは意識的に
ネフリュードフに奉仕し始め、次第に彼を愛するようになります。
打ち砕かれた希望の中での人間の条件の残酷な幻滅で、ネフリュー
ドフは人間の中でなく、魂の中に答えを見つけます、彼の復活は
キリストとの邂逅に達します。読書中の孤独のある夜、キリストは、
存在への新たな考えを与えてくれます。