ミゲル・リョベート:ギター曲全集

断片的に耳にして、その心に滲みるメロディ、音色もっと聞きたいと思っていたリョベート曲集がリリース。リョベートは、２０世紀初頭のスペイン近代ギターの祖かのＦ．タレガの門弟にして、Ａ．セゴビアの師とされる。両巨星の間にあって、自身作曲、編曲またギターの名手として世界を廻ってｷﾞﾀｰ音楽の普及に努め、また初めてギターの電気録音を行った人でもあるらしい。代表作とされる「１３のカタルーニャ民謡」、中でも「盗賊の歌」、「聖母の御子」、「アメリアの遺言」などなど、民族的にして無垢、リリカル、哀愁をおびたメロディとハーモニー、さびの効いた重低音は深く心に滲みる。一方演奏会用の華麗なハイテクを要するであろう曲やショパンを準えたと思われる「マズルカ」、「エチュード」、「プレリュード」或いは「ロマンス」などどれもロマンチックでやさしい。英文解説書タイトルに「 Llobet:　the soul of the guitar」とあるが、ギターならではの魅力にあふれた素晴らしい曲ばかりで、愛聞して止まない１枚です。奏者はイタリアの名手のようで、明快でよく響く美しい演奏だと思います。このような価格で容易に入手できるのは幸せなこと、ギターファンならずとも広くお勧めします。 ミゲル・リョベート:ギター曲全集 関連情報

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