なんたって、国宝ですから!一家に一台という感じですね。この種のプラモデルは、フジミ模型のこのシリーズしか無いですから。これを販売しているこの会社がすごいですね。もしかしたら、隠れたベストセラーか? 1/100なので、手軽に全体のボリューム感がよくわかります。でも僕は、薬師寺の東塔のデザインの方が、やっぱりすごいと思いますね。
近鉄
奈良駅をおりてすぐ近くにある興福寺の境内を眺めた時、
奈良時代からずっと激動の歴史に翻弄されながらも、いにしえの
奈良の都の姿を現代に伝えているこの古寺の素晴らしさに圧倒される思いです。五重塔は
奈良・興福寺のランドマークとして親しまれています。
本書には興福寺の多くの仏像が紹介されていますが、日本の仏教
美術史の中でこれらの仏像の美しさと秘めた価値を考えますと、よくぞ現代まで無事に伝わったことだと思っています。興福寺の仏様を知ることで日本
美術彫刻史をよく理解できるような内容になっていました。その多くが国宝、重要文化財に指定されているのは当然でしょう。
本書で興福寺の魅力を語っている金子啓明氏は現在興福寺国宝館館長ですから、執筆者として最適です。
興福寺の宝物館で一番人気のある仏様は阿修羅像ですし、この三面六臂の仏様の美しさに魅了されています。美しいお姿と何とも言えない表情に惹かれるわけですが、親しみを感じさせる点においても我が国の国宝の中でも最高ランクに位置する仏様だと思います。14ページからの詳細な解説は参考になりました。
異形の乾漆八部衆立像も生き生きとした表情を持っており、これらが国宝なのも当然でしょう。
北円堂の仏たちの項目で紹介されている
木造無著菩薩・世親菩薩立像のリ
アリズムには驚かされます。実際の像は結構大きく、運慶の傑作として見る人に深い信仰心を与えるでしょう。定慶作と言われている金剛力士像の筋肉のリアルな表現もまさしく国宝に値します。八角円堂の北円堂の建物そのものが国宝ですし、その他に多くの国宝を安置している価値あるお堂ですからここも是非訪れてください。
近鉄
奈良駅をおりてすぐ近くにある興福寺の境内を眺めた時、
奈良時代からずっと激動の歴史に翻弄されながらも、いにしえの
奈良の都の姿を現代に伝えているこの古寺の素晴らしさに圧倒される思いです。特に五重塔は
奈良・興福寺のランドマークとして親しまれています。
本書にも実に多くの彫刻(仏像)が紹介されていますが、日本の仏教
美術史の中で、特にその仏像の美しさと秘めた価値を考えますと、よくぞ現代まで無事に伝わったことだと思っています。
本書は、興福寺の魅力の全てを古代、中世、これから、という時代順に解説したもので、そのあと教えと行事という章で、宗教的な意味合いも説明していますし、17のコラムでは興味深い歴史事象について語られています。興福寺の歴史ではありますが、日本の歴史の一部分を担っているのは間違いなく、本書も
美術史の観点から眺めてよく理解できるような編集になっていました。
個人的には、三面六臂の阿修羅像の美しさに魅了されています。異形の乾漆八部衆立像も生き生きとした表情を持っており、これらが国宝なのも当然でしょう。また78ページから記載されている
木造無著菩薩・世親菩薩立像のリ
アリズムには驚かされます。実際の像は結構大きく、北円堂に今も飾れていますが、運慶の傑作として見る人に深い信仰心を伝えています。定慶作と言われている金剛力士像での筋肉のリアルな表現もまさしく国宝に値します。
また八角円堂の北円堂の建物そのものが国宝ですし、その他に多くの国宝を所蔵している価値ある寺院ですので、本書を片手に一度訪れてみればその魅力を体感できると思います。
巻末に4ページの興福寺略年表と8ぺージの用語解説、2ページの索引がありますので、本書の記載の理解を助けてくれるものでした。
2009年,その展覧会で人気を博した阿修羅像のある興福寺。その魅力を伝える新書。ひとことで言えば,「興福寺は藤原氏の氏寺として
奈良時代以来各時代にわたって栄え,1998年(平成10),ユネスコの世界遺産に『古都
奈良の文化財』のひとつとして登録された,法相宗大本山である」(p.16)。
法相宗はインドの学僧無着が弥勒から授かった教えを体系づけ,弟の世親が『唯識三十頌』に纏めたのを玄奘三蔵が中国に伝え,さらにその弟子の慈恩大師基によって大成されたとか(p.18)。それはともかく,興福寺は仏教
美術の宝庫であり,国宝館にそれらは納められている。八部衆立像,十大弟子立像はことに有名である。
くだんの阿修羅像は八部衆立像のひとつ。本書には中金堂,東金堂,北金堂,五重塔,三重塔の紹介がある。興福寺貫首多川俊映さんの説話「唯識と現代」が興味深い。「物はもういい,これからは心だ」とよく言われるが発想,物と心を二分するこの発想は間違いで,一体のものとして考えなければいけないと説いている。
また心の構造を「前五識(眼識,耳識,鼻識,舌識,身識),第六識である意識,それに未那識,阿頼耶識でとらえる唯識仏教の考え方も新鮮だった。