このボックスの内容は以前出ていたOVA.ACT2を完全版にしたみたいな感じです。ACT2の時はすでに倒されていた超獣化兵五人衆と話数の関係上,登場出来なかった獣神将ギュオーが登場します。ギュオー獣神将体は発の映像化だと思います。個人的にはACT2の時にソムルムの配色がかなり派手で変だなぁと思っていたので,今回は抑えた配色になっていてよかったです。ただデュアルブラストアプトム戦があっさりし過ぎていて,物足りなかった,ボックスの締めがアプトムの復活で終わる辺りはACT2では観られなかったうれしいシーンです。
深読みをすれば30巻は、嵐の前の静けさなのかもしれません。
作者の読者への配慮というのは、初期の頃から伝わる作品であるし、勘の良い人ならば今後の大筋のイメージは人それぞれでしょうが感じ取れていると思います。
読んでいてのストレスは、超長期の作品ならではの進行にまとめられ、1話ずつの脚本が淡白に感じられる点にあるのだと思います。
また、ギュオーなど含め、登場人物のそれぞれの野心や野望がみえるともっと感情移入できそうです。
キャプテン連載時の、各話ごとに盛り上がるポイントや、当時の巻島のようなはっきりとした意思があると読んでいて楽しく
スリリングなのかなとも思います。
この巻では、クロノスに対する晶の態度がいちばん違和感があります。あのような惨劇ではからずも親殺しをしてしまった「父の仇」ということを忘れたかのように感じました。彼のキャラクターならそうなのかもしれませんが。アプトムもまたしかりです。
よくも悪くもみんな「いい人になりすぎた」と思います。ギュオーも含め。
唯一無二の作品であり、壮大で奥深い「強殖細胞」のような作品であることは間違い無く、興味はつきませんが。