あなたは風水師である。陽の世界に現れた陰界の九龍城に潜入し、青龍、白虎、朱雀、玄武、の四神獣の見立てをし、風水をおこさねばならない─それがプレイヤーに課せられた使命である。
九龍城というかつて
香港に実在した集合スラム住居を、陰界という架空の次元に実現させたところが物語の舞台となる。濃密な夜が支配しており、空は澱み停滞しており、空気は陰鬱としていて、無作為に膨張した建物の壁は過剰に汚れていて、漢語の看板が林立し情報が飽和している。それが九龍城である。その暗い世界には途方もない終末観が漂っており、それでいて空間のすみずみまでがどこか静謐さに満ちていて、さまよっていてたまらなく心地いい。
主人公は風水師であるプレイヤーであり、画面は一人称視点で展開される。そこが本作の特徴である。怪しい人々が妄想の入り混じった現実とも虚構ともつかぬことをあれこれ話しかけてくるが、基本的に主人公=プレイヤーは発言できないため、会話は成立しない。だが、話しかけられて自分がどう思うかはまったく自由なため、シナリオの消化も自分次第であり、その点は一見、つきはなされている印象を受けるがじつはそうでなく、自分の見たもの、聞いたもの、感じたことがそのままシナリオを形づくるのである。これほどダイナミックな構図もめずらしい。つまりゲームを進めることがクーロンズゲートという体験なのだ。それはきっとこの世界に触れた者にとって、数多くの運命に満ちた、時にはせつなさに涙がこぼれてしまうかけがえのない体験となるだろう。最後に、当時ファミ通に在籍していたクーロン黒沢氏のレビューから最高の一語を抜粋。「クリアできて本当によかったと思えるゲームである」私はこの一言が、クーロンズゲートの魅力を現しているように思う。
アルバム
タイトルのゲームにずっぽりとはまった口の一人です。
コンピューターで作った音楽なのに非常にアナログ感漂い
風景や匂いまでも感じ取れるような凄いアルバムだと思います。
なんでもゲームでは200曲以上も使われているとか。
タモリの「世にも奇妙な物語」のテーマ曲は知っている人も多い
と思います。
レコード屋さんではまず見かけないですが、メーカーのキャンペーン
商品だけではなく、音楽を愛してるならいいものは是非積極的に
店頭に並べて欲しいです。