このゲームは、スキルという能力を30個まで選びその能力を使って相手と対戦していくアクションカードゲームみたいなものですが、なんといっても奥が深い攻撃用のスキルを入れすぎても防御がおろそかになり防御を入れ過ぎると攻撃が出来ない。攻撃や防御の他にも空中を飛んだりするスキルやダッシュするスキル、相手のスキルを消し去ってしまうものなどもあります。このスキルを選んで戦略を考えてどんどん強くなっていくのがかなり面白いです。
このサウンドトラックは、ゲームにも通じる「記憶」がテーマとなっているようです。全体にわたって生活音のサン
プリングやクラシック(「memories 記憶の箱」にいたっては楽曲そのままですがサントラの流れで聴くと、見事に退廃した雰囲気にはまっています)、民謡を織り交ぜた、「誰か」の記憶を垣間見るようなノイズがかった音楽で溢れています。残念ながらこのゲームのプレイ経験はないのですが、それでもこのゲームの混沌とした世界観に生きる主人公が、聴いている自分に重なるような気持ちになります。そしてそんな世界観を、まるで聴き手にも語りかけるようにしっとりと締めくくったエンディングテーマ曲「Yes I'm Lonely」は、まさしく名曲といえるでしょう。
ゲームをプレイした人はもちろんですが、並みのゲーム音楽に満足出来なくなった人にも聴いてもらいたい、価値ある一枚だと思います。