このビデオは、スティーリー・ダンのドナルド・フェイゲンのビデオです。
収録時間は70分。演奏曲のスコアを掲載した冊子つきです。
スティーリー・ダンのサポートも務めた
ジャズピアニストのウォーレン・バーンハートが、このビデオの聞き手&サポートをしています。
内容は、ドナルド・フェイゲンのインタビューとソロ・デュオのピアノ演奏です。
気心知れたバーンハート氏のインタビューにより、ドナルド・フェイゲンの作曲とアレンジのプロセス(曲の作り始めから完成まで)を、じつに丁寧に和やかに解明していきます。
シンプルな12小節のブルース曲が、豊かなドナルド・フェイゲン氏のベースラインと和音構成によって、おなじみの「チェイン・ライトニング」に変貌していくさまは、ファンなら誰もが感動するでしょう。
他にも「ペグ」「ジョージー」「オン・ザ・デューンズ」といった名曲群の謎が、次々と明かされていきます。
そして気心しれた同士のふたりのピアノ演奏は、じつに楽しそうです。
「ひとりのアーティストの、作曲やアレンジのプロセスや謎を次々と明かしていくビデオ」
というのは、ドナルド・フェイゲン氏のような音楽家を志しているかた・熱烈なファンのかたには、実はとても貴重な資料となるのではないのでしょうか。
(類似したソフトをあまり見かけませんよね。。。)
一見地味ですが(失礼)実はとても奥深い音楽ソフトに、星5つです。
追伸 : ドナルド・フェイゲン氏はまったく包み隠さず「ペグ」の秘密をあかしていくのですが、ミュージシャンのかたはみな、自分の作曲テクニックを隠さず披露してくれるもんなんですかね(?)。
前作はリズム重視の感じでアレンジが単調であまり好きでなかったのですが、今回のとても好きです。それになんといっても、最近の作品はスチィーリーダンを含めてウォルターベッカーのヘタうまギターばっかりが出過ぎて、ちょっと食傷ぎみだったのですが、今度はギターが良いです。とくにWayne Krantz のソロは往年のスティーリーダンに採用されていたすご腕ギタリストが戻ってきたようです。Wayne Krantz って知らなかったので検索してソロ作品を試聴してみたらスゴいんです。パットメセニーとアランホールズワースを足してもっと凄くしたような感じでした。でもモーフ・ザ・キャットでの彼のプレイは、音数を押さえながら、むだにないおいしいノートを選んで弾いている、、って感じで流石!
他の方も書いていますが、再発するCDシリーズの解説本です。いつもの雑誌の大人のロックとは違うのでお間違えなく!それでもそれなりに偏りなく解説されているので、これはこれで1冊あっても良いと思います。良書だと思います。