1998年12月2日にリリースされた、ポイズンの4曲入りビデオクリップ集。紙箱ケース、歌詞カード付き。限定特典としてオリジナルTシャツが封入されていた。
1st〜3rd8cmシングルの
タイトル曲と、1stマキシシングルの2曲目のPVを収録。Foreverはビデオ「メッセージ」に収録されていて、2曲目〜4曲目は初収録で、かつ、このビデオのみで観ることが出来た。
後に、このVHSビデオ「CLIPS and more」に「Free」を追加収録し「1997-2000 SINGLE CLIPS」として2000年12月20日にDVD化リリースされた。
えー,なぜ2NDアルバム以降の
反町隆史の楽曲は,“二人きりの場所”以前の曲達が持っていた(そして
反町隆史の最大の魅力である所の強烈な過剰性の発露であった)夥しい言葉数を失ってしまい簡潔な表現に終始するようになったのか。
それを私は『
反町隆史は1stアルバム“MESSAGE”に於いて彼の過剰な思想,世間への「メッセージ」を言い切った,出し切ってしまった所為なのではないか』と,莫然と考えていたわけです。
そうしたところでこのDVD(私のはVHSですけど)の冒頭のインタビューでの
反町隆史の発言,
『去年ほどメッセージ性の強い音楽じゃなくなるよね。』
『ひとつやりきったというか』
『いま俺は人に対して言いたいことないし,自分に対しても言いたいことないんだと思う』
といった発言を聴いて「やった!」と。「反町の気持ちちゃんと伝わってた!」と。小躍りをした私です。
このインタビューってのがまたすごい良くて,すごいセキララに自分のこと語ってて,昔の女の話とかね,最高なわけです。
『照明の明かりが』とか『今回のファーストアルバム』とか,言い切ったとは言ってもやっぱその独特の過剰な言い回し(
反町隆史の過剰性については私の“MESSAGE”レビューを参考のこと)も健在なわけで,あとインタビュアーとのあうんの呼吸もみどころですよう。
『強いメッセージあるよね』ってアルバム
タイトルにからめつつの合いの手がもうぼくだいすきでだいすきで,でもやっぱ一番のハイライトの見所は
反町隆史が
『不思議なんだけど,今回の,その,ファーストアルバムは,“GETTING MY WAY”にしても“NO PAIN“にしても,たとえば,じゃあ
バラードの“MESSAGE”にしても,結構俺の意識がものすごく入ってるじゃん』
とお茶目な発言をするんですね,普通の人だったら『そんなん反町さん,反町さんつくってはんねんから入ってるに決まったあるでしょうがに』なんてきっと言っちゃうところです,そこをしかし素晴らしい切り返し,若干のためらいをみせつつ,それでも前を見据えて,
『入っ,てるね』
(コメント欄に続く)
ドラマGTO、およびその主題歌だった"Poison"のヒットにより、
反町隆史の人気が絶頂に達していたころのライブを収めた作品です。
ライブと一緒にオフショットも収録されており、
お参りする反町、衣装を選ぶ反町、ライブで使うギターを選ぶ反町など、
反町ファンには必見のDVDであるのは間違いないでしょう。
ライブの方は、1曲目の"High Life"から早くも反町ワールド全開。
もはやベースは必要ないんじゃないかと思うほどの低音ボーカルが響きわたります。
そして2曲目に早々と"Poison"が演奏され、会場の熱気はMAXに!
3曲目の"For Tomorrow"は、アルバムではミディアム
バラードといったアレンジでしたが、
ここでは「まだまだ攻めていくぜ!」という反町からのメッセージが伝わってくるハードなアレンジになっています。
こういったところもライブならではの楽しみでしょう。
その後も、氷室京介作曲の2ndシングル"One"や
「社会の歯車で終わりたくない」と、初期尾崎の魂が乗り移ったかのようなリリックが炸裂する"Getting My Way"、
紅白でも歌われた、もはや反町のアンセムともいうべきデビュー曲"Forever"、
反町の独白とも思えるMCの後に歌われる"メッセージ"など、
出し惜しみなしの選曲に、ファンならずとも心掴まれてしまうことうけあいです。
さらに嬉しいのがアンコール。
反町の「ポイズン!」のシャウトと共に、本日二度目の"Poison"のイントロが!
このまさかのサプライズに観客は暴動寸前の盛り上がり!!
反町が「言いたいことも言えないこんな世の中じゃ〜♪」と歌えば、「ポイズン!」とレスポンスする観客。
会場が完全にひとつになった瞬間でした。
演奏が終わり、「Thank you! 楽しかったです」と言ってステージを去っていく反町。
その後ろ姿に、テレビの前ということも忘れ、
「ありがとう・・・」と呟いてしまったのは私だけではないでしょう(涙)。
本当に素晴らしいライブ作品だと思います。
なお、GTOで共演した
藤木直人クンや、Mr. I can flyこと窪塚クンが、
俳優業そっちのけで音楽の道に走ったのも、反町の影響が大きいのは明白でしょう。
周囲をも巻きこみ、どんどんビッグになっていった男、反町"ポイズン"隆史。
彼が90年代の終わりに巻き起こした風は凄まじかった・・・。