原色のきれいな絵本です。ジミーさんには世の中がこんな風にみえるのかしら?生活のにおいが普通だし自分とおなじなので親近感を覚えました。遠目に見るほうがよく見える絵本でしょう。内容にくらべて
タイトルは少し地味かもしれませんが、ときどき眺めたくなるいい絵本だと思います。
見ての通りの、暗色迷彩柄が美しく、所有欲を満たしてくれます。恐らく、結構重量はある方だとおもいますが、逆にそれが手にしっくり来る感じで、使いこなすだけの筋力があれば、実用性を兼ね備えた貴重なコレクションになること請け合いです。
本作は、アクション性の強いドラマが好きな人にとっては物足りないでしょうし、一話完結式のドラマが好きな人には、いつまでも解決しない謎の連続にいらいらすると思います。
しかし、サスペンスが好き、政治ドラマが好き、9・11後のアメリカに関心がある、というような人は、十分に楽しむことができると思います。(「ザ・ホワイトハウス」や「ROME」がおもろかった、という人にお薦めします。)
本作の優れた点は、まず、俳優の優れた演技であります。特に、主演女優のクレア・デインズは、演じるに際し、双極性障害やCIAに関する書物を読み漁り、双極性障害については精神科医に話を聞いたり、患者の告白動画を見て研究したそうです(「Cut」 2014年1月号)。そうしたものに支えられた演技は見応えがあります。無論クレア・デインズだけでなく、子役を含めどの役者の演技も素晴らしいと思います。
次に、大人の関係がしっかり表現されている点が評価できます。日本の地上波では不可能な表現がされています。そのことによってリ
アリティのあるドラマになっています。(家族持ちの人は、お年頃の子どもと一緒に試聴するのは避けた方がいいと思います。)
最後に、優れた脚本の存在です。伏線の張り方など大変に優れております。丁寧に練られた脚本は大変に見応えがあります。
本作の性格上、内容に関してあまり書くことが出来ないのが残念です。題材(対テロ、イスラム対キリスト教、アメリカ政治)などから、日本人にはなじみにくい点もあると思いますが、ドラマとして本当に質の高い物だと思います。日本のテレビドラマとの差を痛感させられました。