本作品は、八つ墓村(77年)の大ヒットにあやかり、
昭和13年5月21日、岡山で発生した、「津山事件」そのものを映画化し、更に、お色気場面を大増量すれば、
「濡れ手に粟」じゃね?と判断した松竹富士が、83年に制作した映画である。
村1番の神童と謳われた
犬丸継男(古尾谷雅人)が、「夜這い」の風習を如何なく堪能する場面が、前半の山場となる。
継男が兵役検査で、結核持ちであることが判明し、お国のために働く、兵隊さんになれないと知るや、
周囲の見る目がガラリと変わり、夜這いはおろか、人付き合いもままならぬ有様。
継男の鬱屈した心情は、銃や刀剣を集める行為に走らせ、何度摘発されても、また、銃や刀剣を集め始める。
「継男はヤバい」、「継男は何かやらかす」と、
噂される中、遂に噂を実現すべく、銃と日本刀で完全武装した継男の、「たったひとりの戦争」が始まるのであった…。
前半は、エロ描写満載、後半はゴア描写満載、という、筆者のために生まれたような、素晴らしい作品である。
血のりを惜しみなくバンバン使用したため、成人指定された程だ。
筆者的には、
「邦画版「ランボー」(82年)だ!」と、
叫びたくなるとともに、「エロとゴアは双子のきょうだい」説を証明した、大傑作映画でもある。