夜逃げ屋本舗 [DVD]
多重債務者のひきこもごもを正面から描いたドラマからの派生作。
本作では金利については取りあげられないが、このシリーズが過払い問題へ与えた影響が少なくない。
本作で登場する 「かさない優しさ」 について、闇金融の問題もあって、業界団体による基準作成は遅々として進まず、無力に等しかった。
国会もグレーゾーン金利を解決しようとはしたものの、業界の圧力や国会の事情などによって進まず、結局は裁判所の良心からなる鶴の一声によって違法性が明確化された。
「かさない優しさ」 が、のちに国会によって年収制限という形で立法化されている。
かりる個人対、野放図にかす利益法人、そこに 「夜逃げ屋」 という別の利益法人を主役として挿入してしまう奇抜さが見どころ。
これを、数百兆円かりまくっている行政と、かす銀行 (国民の預貯金) と、低金利へ誘導する日銀に当てはめて見てもおもしろいかもしれない。
個人向け国債は人気が少ないというが、その不人気が行政へどれほど伝わっているのか。
夜逃げ屋 (幻冬舎アウトロー文庫)
夜逃げなので夜かと思いきや・・・これまた読んでビックリ。
夜逃げといっても 借金だけでなく 様々な人間模様が交差して実に面白い本でした。
「春」の章で 家族が別れるシーンがありますが、まさに号泣しました。そして1年後・・
驚きの奇跡が・・・。これは読んでのお楽しみですが、
実に内容が濃く 第2の浅田次郎の出現を思わせます。