風邪の効用 (ちくま文庫)
風邪は病気を治そうとする働きであって、決して悪いことではない。
本当に悪いのは、風邪をひけなくなったくらい鈍感になってしまった体である。
ということが書かれています。
逆に、風邪を上手くひけば、健康になれるという驚きの内容が書かれている。
足湯は本当に効きます。風呂の活用法を理解できたのが収穫でした!
豚インフルエンザの真実―人間とパンデミックの果てなき戦い (幻冬舎新書)
物事が動いていて、しかもこの先どういう方向に転がるかわからない、という状況の中で事実を篩い分けて課題を明らかにする、というのは結構勇気のいる作業です。この本には、まさにその勇気のいる作業内容がまとめられています。マスメディアに振り回されずに自分の頭で判断していくためには、どの辺の情報に着目しておくといいのか、ということを整理することができます。
「今すぐ白黒はっきりした答えが欲しい」という方には向かないかもしれません。自分で考えたい人には有用な情報が満載の内容です。
「おわりに」を読むだけでも、インフルエンザ騒動への印象が大きく変わってくるはずです。
プレゼン・テラ リフレパウダー 2kg
我が家では洗濯、キッチン、洗髪、歯磨き粉としてなど様々な幅広い用途に使っています。
簡単に説明すると重曹のような用途です。
(詳しくはリフレパウダーのサイトをごらんになるとわかりやすいと思います)
特に油汚れに強く
熱湯にリフレパウダーを溶かしたものにつけこんでおくと油汚れがサラサラになるので
カレー皿や天ぷら鍋を洗う時はもちろん
ゴトクや換気扇の掃除には欠かせません。
また、これを使うことによって排水溝の汚れもかなり少なくなり
排水溝の臭いもなくなります。
我が家ではリフレパウダーのない生活は考えられません。
眠れない一族―食人の痕跡と殺人タンパクの謎
プリオンが催すBSEやそれにまつわる脳の病気を描いた作品。
世界各地のそれぞれの地域で発生した脳の病気の事例を紹介し、それについて専門家や学者が分析している。
作品自体の焦点のあて方は悪くはなく、現代でも確固たる治療法が確立されておらず、不治の病として難病に指定されているこれらの病気にスポットを当てて描いたことは興味深い。
私はこれらの病の専門家でもなければ、医療の知識の断片すら持ち合わせていないが、事例を中心に描かれているので知識がなくても読み進めていくことができた。
ただ、訳者はスキルの高い翻訳者であろうが、読んでいて訳本特融の機械的な感じは拝めず、読んでいて苦しいと思う事があった。
その点で★3つとした。
厚労省と新型インフルエンザ (講談社現代新書)
2009年の新型インフルエンザ騒動をテーマに疫学の基本を学べ、さらにあるべき政府の政策を考える良書。
本書はまず日本の検疫の偏重を指摘し、アメリカなど本問題の先進国の例を上げながら風邪を引いてる人もマスクをして出勤する日本の異常な社会を浮き彫りにする。
話はさらに疫学の歴史や研究データにエラーをもたらすバイアスなど疫学の基本知識におよび、最後に政府は専修大学院を作るなど疫学の地位向上を努め、海外に頼らない独自の研究と疫病対応を構築すべしと提言している。
このあたりは非常に納得のいくないようだったが、本書の初めの三分の一ぐらいが著者の厚労省の同僚の批判に費やしているのが残念だ。たとえ真実でも同僚に向かって学生時代に臨床医師になれなかった「橋にも棒にもかからない学生」とまで言ってしまうのはいかがなものか。これでは批判合戦になってしまうのも無理は無い。