紅迷宮 (祥伝社文庫)
私が大好きな「迷宮」シリーズ。
ここでも、女性ならではの感性が発揮されています。
とくに、個人的に大好きな「唯川恵」さんの作品がお気に入りです♪
女心を知りたい方や唯川恵さんファンにははずせない一品
With you (幻冬舎文庫)
12人の女性作家が遊び心を刺激しながら,それぞれが女性の性を描いた短編集。どの作品も描かれている女性とその性は異なっており,それぞれが何かを言いたい様子。
心と体,男と女,人が生きていく上ではこれらは切っても切れないもの。それを正面から,かつリラックスして描くとこうなるのかな。
1編20ページ前後の短い短編集で簡単に読める。
どの作品も陰湿さはなく,前向きに歩く女性の姿が見える。
ええかっこしい 評伝 石津謙介
石津謙介という人間のすべてがわかった。VANジャケットにあこがれていた人間にとっては一読に値する。おしゃれの基本、考え方、非常に参考になりました。人生四毛作もなかなかいいね!
海の深さを知らない者は
母親を殺したのはわたし? 拉致されてる?
琶子から恋人への一通のメールから事件がはじまる。
自分自身の記憶もあやふやで、口も聞けなくなってしまい、別の犯罪に荷担していく琶子。
若くてエキセントリックで激しい性格の彼女は「海の深さを知らず浅瀬でばちゃばちゃと自惚れている者」と言われるが、そこからまっすぐにいろんなものを感じて成長するというわけではない。
人間はそんなふうには出来てないし、彼女自身のバックグラウンドもそんなにシンプルではない。
ひとつのものを受け入れるために苦しむ。過去のトラウマと向き合う。そうして突き破る。
作者自身が足も届かない深い海の底へ向かっていくのを感じながらも、それよりももっと深い「生」の深さ、そこに繋がる「生の反対の世界の深さ」に放り出されるような感覚のラスト。
クライムノベルとしてのストーリーのおもしろさと同時に、とんでもない「海の深さ」をつきつけられるような作品。