いまなお精力的な活動を続けるジャズギターのイノヴェイター、ジョン・マクラフリンの傑作です。1997年の作品。メンバーはゲイリー・トーマス(テナー&ソプラノサックス)、デニス・チェンバース(ドラム)、マシュー・ギャリソン(ベース)、ジム・ベアード(シンセ)。この時期、マクラフリンはまさに大車輪の活躍ぶりで、モントレー・ジャズフェスティバルなどに参加したり、ジョーイ・デフランセスコ(オルガン)と久し振りの来日公演を果たすなど非常に目立った活動をしていました。この作品は、何といってもゲイリー・トーマスとデニチェンの2人の加入によって、サウンドがタイトになり、マクラフリンのプレイも何歳も若返ったかのようです。特に1曲目の「Acid Jazz」での非常に速いパッセージとゲイリー・トーマスとの目まぐるしいユニゾンは、かの70年代にマハヴィシュヌ・オーケストラで聴かれたヤン・ハマーとの掛け合いを想起させます。同じメンバーで収録された「The Heart Of Things Live」も強力に推薦いたします。