おそらくこれはムシキングではなくて「森の民の伝説」という独立したアニメなのだと思います。
その内容はカードゲームのようなバトルものではなく、命や自然との関わりを描いたドラマです。
物語は単純ではなく、それぞれに動機と目的を持った登場人物達が、同じ場所に生きる“故郷”について葛藤します。
故郷というのは、惑星であり、生命です。その認識の違い、思惑の違う者たちの間で起こる摩擦が物語を動かすのです。
生きるとは、命や自然の在り方とは、様々な問題提起がなされます。
前半の物語は、解決しないまま、あるいは答えを示さないまま終わる1話完結型の話が中心です。
それはこのアニメの本質なのだと思いました。
最終回もそんな終わり方です。主人公も、その敵も、どちらが正しいというような描き方はされていません。
ですから、正義が悪を倒す、というような、よくある子供向けアニメとは大きく異なります。
しかし訴えかけてくるものがあるアニメです。何かを考えたくなるようなアニメです。
その解釈は難しいけれど、ぜひ子供にも見せたいアニメだと思いました。
また、独特な世界観と物語に魅了される傑作アニメだと思います。
涼宮ハルヒはたぶんに大人も観るアニメなのだろうけれども、
寧ろ「大きいお兄さん達」がために観るアニメなんじゃないでしょうかね。
特集やら、インタビューなどで構成されている所はまごうかたなき、オトナムケというところですかね。
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