原題は上海黒社会ぐらいになるのかなあ、なぜか上海ルージュと訳されてますが。
愛憎というよりは、ひたすらに欲望追求!と組織の拡大、信用できない他人は口封じのため荒っぽい手口で殺してしまいます。
日本のヤクザとは違い仁義などありませんし、他人が兄弟となることもなく、一族しか信用できないというもので、黒社会のみでなく中国社会の特有なものです。
古い上海が舞台ですが、現在のマカオ(返還後)等でも同様の抗争があるようです。
勝ち気な女性を演じるコン・リーには食傷気味だったが、この作品の彼女は魅力的。前半こそ「またか…」と思わせる意外性のないキャラクターだが、後半になってボスとともに離れ小島に身を隠すと、少しずつ彼女の本質が見えてくる。特にラストでの未亡人とその娘のために涙を流すシーンは感動的。さらに驚くのは劇中歌をコン・リーが歌っている(らしい)こと。踊りも含めて「上海の女王」を見事に演じきった。さすがにアジアを代表する大女優だけのことはある。 ストーリーもわずか1週間の出来事であり、目まぐるしい展開というわけでもなく、男優陣はメジャーな顔ぶれとは言えないものの、迫力は十分。また、未亡人の娘アジャオ役を演じた楊倩倩(ヤン・チェンチェン)がかわいらしくて印象に残った。
このころのコン・リーは、本人も言っているが薄幸の役が多い。特にその中でも代表される薄幸の役ではないかと思う。 マフィアの親分の愛人としてその地位には不満はなかったがどこか満たされない生活を送っていたコン・リー演じる女性は、自分を見つけかけたとたんに劇的なことになってしまう。 そんな女性の身の回り係の少年が女性の行く末を見守っていくという目線が面白い。話の中心はコン・リー演じる愛人なのに主体は少年。ほんとクライマックスはシカと観てほしいです。涙なくしては観れない最後です。 ここでのコン・リーは、見事なマフィアの愛人である。ほかの作品で見るコン・リーとは特に外見が違いすぎる、本当にコン・リー?と一瞬思ったほどでした。そんなとこも観て面白いところではないでしょうか。
前半は、’30年代の上海を退廃的に美しく描いているのですが 後半は、ギャング同士の抗争が激化したため、離れ小島に身を隠すんです。 一転して、のどかな田舎風景になります。 はすっぱで感じの悪いコン・リーが次第に、寂しさや優しさを見せていきます。 コン・リーと少年、そして島の少女が湖畔で歌を歌うシーンは、とても情緒的で 黒い社会とは対照的に無垢な美しさを見せてくれました。
前半は、’30年代の上海を退廃的に美しく描いているのですが 後半は、ギャング同士の抗争が激化したため、離れ小島に身を隠すんです。 一転して、のどかな田舎風景になります。 はすっぱで感じの悪いコン・リーが次第に、寂しさや優しさを見せていきます。 コン・リーと少年、そして島の少女が湖畔で歌を歌うシーンは、とても情緒的で 黒い社会とは対照的に無垢な美しさを見せてくれました。
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