カフェミュージックに惹かれて購入したのですが、 思ったより元気な曲が多かったです。 イメージと少し違いましたが、 これはこれで、都内の明るいカフェ、といった感じでしょうか。 スローで静かというよりは、 人がたくさんいそうな感じです。 そういうのが良い人はいいかも知れないですね。
フランス印象派の音楽は、現代の多くのミュージシャンに大きな影を落としていると思うが、現代において、ことロックやジャズの分野では、フランスは(英米に較べると)後進国に甘んじていると思う。
そんな中、このブリジット・フォンテーヌという人は、唯一無二の、レッテル貼り不可能な音楽を残し続けている。
ジャズ・ファンにはどうしても、AAOCと共演した二作目が有名だが、72年に発表された三作目である本作も、大変素晴らしい。
彼女の音楽は前衛的でわかりにくい部分もあるが、たとえば本作の「ブリジット」「家族〜はたご屋」みたいなわかりやすく美しい曲も結構残している。
メロディだけでなく、音響面でも、独特の感銘を与えてくれる。特にアレスキのパーカッションの質感は独特だ。
うまく表現できないが、サルトルやカミュなど、実存主義を産んだ国ならではの音楽、という感じだ。(彼らの思想と音楽はあまり関連が無いかもしれないが)
なお、本作にはボーナスが1曲加えられているが、それ以外にも、オリジナル・ラストの「メリー・ゴーランド」、このトラックがなぜか、2003年発売時の通常盤には、アーティストの意向では省かれていたのが、今回復活したとのこと。
オーマガトキのリイシューは、ジャケットの紙も厚く、ライナーも新規書き下ろし、対訳付きで、親切だと思う。アーティストに対する尊敬の念が高いせいだろう。
ラジオのように(英語ヴァージョン)の英語バージョンあるの知りませんでした。
バックバンドを務めたArt Ensemble Of Chicagoとアレスキーベルカセムの演奏も素晴らしい。 不気味なサウンドにぼそぼそとクルーナ―のようなささやき声。奇怪だけど、引き込まれる。いけない世界に足を踏み入れてしまったような錯覚。
LP⇒CDだと全然音が違う。どちらも良い味が出ててこのアルバムがより一層好きなった。
カフェ? 気取ったバー? 日常の雑事を忘れ、思いきり創作の世界に浸りたいときに聞きたい音楽集。そのときにひもとくものは、なにも、フランス文学ではなくてもいいのでは。しかし、BGMとして聞き流すにはおしい臨場感あるすばらしいプレイの数々。まさに『心が旅する』至福を味わえる。
すでに傑出してるものとして世評高いから、あえてコメントしなくてもいいのかもしれない。奇跡的なアルバムだと思う。アフロへのノスタルジーをからめるアート・アンサンブル・オブ・シカゴ、危険なデカダン漂うフォンティーヌ、マグレブ風味濃いアレスキーなど、あらゆる要素がこうまで組み合わさっての圧倒的な濃密なムード。後のワールド・ミュージック・ムーブメント前にすでに 完璧ともいえる融合がこれなんだろうか。底光りするような恐るべしアルバムだと思う。あまりにも個性的だから、人によっては拒絶反応を示すようだね。。。
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