大学の講義で知ったソフィ・カルの「文学的・哲学的尾行」を実践してみようと思い立った主人公が出くわす様々な出来事。 それらによって主人公が精神的な迷路にはまり込んで行く様子が、微妙な心理描写で描かれています。 尾行相手に選んだ隣人が不倫をしている事を知ってしまう事から 主人公の心にさざ波のような小さな波紋が起こり、それを起点に自分の彼氏への気持ちも揺らぎ 疑心暗鬼に陥って行く様子が丁寧に描かれていて、この辺りは小池真理子独特のやわらかなタッチです。 基本的なテーマ自体が興味を引く内容なだけに展開が非常に面白く、 自然と読み進むスピードも速くなって行きました。 「文学的・哲学的尾行」の精神と、「あまりに世俗的な興味本位の尾行に陥りそうになる自分」の狭間で葛藤する主人公の 悩み苦しむ姿の描き方も、微妙な感情の機微が見事に描かれていると思いました。
しかしその展開で進行して行くストーリーの結末が、正直インパクトに欠けちょっと残念。 小池真理子の代表作には登れない小粒さはありますが、なかなか面白い小説ではありました。
私には介護経験が無いし、両親を看病した事もないのでリアルに感じとれなかったけど、小説は疑似体験出来るのが魅力でもある訳で・・・ しかし、小池文学は全ての情景や経験、食事、時に暴力的な動きも、美しい描写、表現になるゆえ、介護もどこか「美しい」魔力に錯覚しかり。。。
それが良い面と悪く出る面を持ち合わせているのか???
前半に出る、アダルトビデオ等もどこか今回の小説世界に浮いた感じもひめないが、そこは男性、ありえる話。。。
表紙のデザインも紙、電子書籍では味わえない内容とおなじ比率で意味があると思うので、その感想も。。。
デザインはイメージどうり。内容とマッチ!
小池さんの父の思い、随所に感ずる。
美男美女のアイドルのドラマって感じで、ストーリーも題名通り爽やかでどろどろ感はないです。ゆったりとした気持ち、ぼーと観ていたい時、心がちょっと疲れた時はお勧めかも。 特典映像は、短いながらも俳優陣の素顔が観られファンには嬉しいです。
初節句の日を楽しく演出してくれました!かってよかったです。
私は今まで色々な小説を読んできました、
哀しいものや、恐いもの、感動するものなど、
ジャンルによって感じるコトはそれぞれですが、
この作品は、私が読んだ作品の中で一番
続きを読む手が止まりませんでした。
全てのジャンルに共通して、
”止まらない”= ”面白い”
ということだと思います。
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