音楽は基本的に前作「旅の仲間」の旋律を多く引き継いでいますが、前作の壮大さ、気負いの強さから一歩退いて、より内省的な音楽になっているといえます。 激烈な音楽よりも、深い暗闇の音楽が増してきたといえましょうか。暗黒の荒れ野をとぼとぼと歩む孤独さが身にしみる、そんな音楽が多用されています。 とはいえ、魅力が減じたかというとそうではなく、サン=サーンスの「死の舞踏」を思わせるソロ・バイオリンの哀しさといい、エンヤのような華やぎはないものの誠実さと清澄さ、素朴さを感じさせる曲調にぴったりの歌手の歌たちといい、実に魅力たっぷりなアルバムです。 もし前作と同じ手法だったら多少飽きがきたかもしれなかった指輪の音楽は、この「深み」を増したことによって、さらに魅力的になりました。映画音楽ファンなら、手元において損の無い名盤だと思います。
ラジオで「オファリング・チャント」を聞き、つい買ってしまいました。
穏やかな曲ばかりなのでリラックスするにはいいかも。
ただ歌詞が一部しか入ってないので、それが残念。
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