おなじみ『ダーティ・ハリー4』のサントラCD単独盤が、ついに初リリース!
これまでシリーズ混載盤しかありませんでした。
音楽は、シリーズ5作中4作を担当した、ラロ・シフリンです。
ラロ・シフリンは「スパイ大作戦」「ブリット」「燃えよドラゴン」「ラッシュアワー」他の音楽でも有名です。
『ダーティ・ハリー』シリーズのサントラCDは、そのラロ・シフリンのレーベル、ALPHから、1作目より順次リリースされてきており、
ついに待ちに待った第4作の登場です!
本作でも、ジャズとオーケストレーションの組み合わせで、スリリングな音楽を作ってます。
また、”22. Main Title (Alternative)(Bonus Track)”として、メインタイトルの別ヴァージョンも収録。
しかし、ロバータ・フラック Roberta Flack が歌うエンディングテーマ「This Side of Forever」が未収録です。
権利がらみでしょうか。
ライナーノーツもオールカラー折込式、シリーズ統一のデザインと写真がカッコイイ。
シリーズも残すところ5のみ。このままうまくいけば、続けてリリースされそうですが・・・。
非常に期待してます。
※「ダーティ・ハリー1〜3」は、それぞれ日本盤が売っているので、これも待てば、日本盤が出るかもしれません。
『ダーティハリー』シリーズで、個人的にはこの4作目が秀逸に感じられる。
これまでアクション性の強かった『ダーティハリー』が、この4作目に来てにわかにテーマ性の強い作風に様変わりしたことは、ハリーファンにとっては一目瞭然の事実である。
クリント・イーストウッド自らが監督も兼ねたことなども影響し、人間の持つ底知れぬ闇の部分を表現している。
イーストウッド作品の一つに、『ミスティック・リバー』があるが、性犯罪のからむ重厚なサスペンスに仕上がっている。この『ダーティハリー4』は、正に『ミスティック・リバー』の試作を兼ねたような、残酷で破廉恥極まりない性犯罪の闇に迫ったものだ。
『ダーティハリー』シリーズ中、唯一踏み絵ともなる、サスペンスとテーマ性の色濃く出た作品となっている。
ウン十年前にTVの洋画劇場で観た時のショックは今でも忘れられません。「さそり」と名乗る連続殺人者を演じるアンディ・ロビンソンの薄気味悪さがいつまでも頭から離れませんでした。そこに居るだけで人を不安にし不愉快にさせるような粘着質男、当時は斬新で新しいタイプの犯人像でした。狙われるのは若い女性だったり、神父だったり、黒人の少年だったり。警察に予告して犯行に及ぶ手口、殺人ゲームを楽しむ犯人に観ているコチラも握りコブシをふるわせます。
いったん逮捕するも証拠不十分で釈放され、次の犠牲者(幼い女の子)が出るのはハリーともどもコチラの怒りも最高潮。
ラストで相手をやっつけても、どこか苦いやりきれなさが残ります。イーストウッドのハードな魅力が光っています。
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