歯車がまた噛み合い。また波にのるバンド。これもまたいい。楽曲がいいし、プレーもよい、プロダクションも=チャックローブなんかをからませ絶妙。ラテンジャム的な要素やグローバーワシントンに捧げたナンバーなどまたもや快調。10点中8点
名盤「モーニング・ダンス」のリリース当時、輸入盤(懐かしい!もちろんLP)しかなく、スパイロ・ジャイラというバンドの情報もほとんどなく、謎のバンドという感じでした。しかも既存のジャズやロックなどの特定のジャンルの匂いのしないところが、謎を深めました。雑誌の断片的な記事や口コミで徐々に広まって来ました。国内盤が出た頃には、好きな人はほとんど既に持っていました。
「モーニング・ダンス」は今聴いてもいいアルバムです。フュージョンと言えばこのアルバムは外せないでしょう。個人的にはこのアルバムのカリビアンな雰囲気が好きです。ジェイ・ベッケンシュタインのサックスの暖かいサウンドとスチール・ドラムのせいでしょうか?
スチール・ドラムはジャコ・パストリアスが使用したりして今では普通ですが、当時は何の音なのか分かりませんでした。スチール・ドラムを初めて聴いたのはこのアルバムだったのかもしれません。そういえば、バハマの海岸にはスチール・ドラムをやっているストリート・ミュージシャンがたくさんいました。
個人的にはこのアルバムから始まる3部作あたりが特に好きです。後年のスムース・ジャズ風なのはあまり好きになれません。特にGRPに移籍してからのものはね。
とは言え、ベスト盤でしたら問題ありません。
余にも良過ぎて、その後のアルバム製作活動はさぞやり難かったのでは?と余計な心配をする程の名盤(^^;。ありがちな企画、名盤100選とかなら絶対リストアップされるでしょうね。
今思うと、収録曲のうち、少なくとも3曲は恒常的にTV News番組のオープニングや番組のバックで流れていましたね。
タイトル曲の[1]など、トロピカルな雰囲気で然もすると"チープな"曲になりそうなものですが、そこはアレンジの妙。今聴いてもなかなかGoodなのです。
#シングル曲としてポップチャートにもランクインしていた
#と思います。
また、(当時は)新人のセカンドアルバムながら、ブレッカーBros.などの強力なゲストミュージシャンを配しているのも憎いですね。
ミーハーでも何でもいいじゃないですか。フュージョン好きなら絶対外せない一枚です。
"OPUS D'OPUS"、"PYGMY FUNK"などは本流のJAZZに近いですが、Jay Beckenstein作曲の"Shaker song"は親しみやすいメロディで、最初のアルバムとしてグループの色々なものを盛り込んだように思います。音のバランスもその後のアルバムと少し違うようです。
ヒットした"Shaker song"、The Manhattan Transferによっても歌われ、多くの人が知っていると思います。Jay BeckensteinとJanis Siegelが学校時代に知己があったというのを何かで読んだ記憶があり、それが縁で歌われたのかもしれません。
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