アシュラテンペルはこの1stと「Join Inn」がいいです。 どちらもシュルツェがドラムを叩いているので。シュルツェのドラムは絶対ハマります。 2nd以降はゆるすぎる感じがしたのでやっぱりこれです。 ドラッグ絶対やってて、時間間隔とかおかしくて20分ぐらいダラダラ演奏してるにも関わらず、 展開とか起承転結とか感じさせてしまうのは凄いバランスです。 聴かせます。時間があっというまに過ぎるのだから驚きです。 天才だから無意識になっちゃったんでしょうか。プロデュースのコニープランクの働きでしょうか。 アシュラテンペル以降、音楽界から降りちゃったヘルムート・エンケの暗黒ベースも良いです。 完全に降りてしまったのは残念です。 1・2曲目とも、20分という演奏時間の深い溝に引っ張り込んでいく感じが凄いです。 ドラッグやってないにも関わらず、時間間隔をおかしくされます。
アシュ・ラ・テンペル時代のどろどろの混沌劇を経て、マニュエル・ゲッチングが辿り着いたひとつの境地である。
これは所謂ジャーマン・ロックに分類される作品であるが、一般的にジャーマン・ロックと言って連想される、時にバッドトリップ的な感覚をもたらすようなもの(アモン・デュールの1stなど。これも素晴らしい)では無い。むしろ、そういったようなようなものや、エッジの立ったキツい目の音楽を熱心に聴いているリスナーは肩透かしのような気分にさえなるのではないかと思えるほど、「優しい」印象を受ける音楽だ。
「テクノ」と言ってしまうのが手っ取り早いのかもしれないが、ハード・エッジでアッパーな音に身を任せて踊りたいというようなテクノ・リスナーには薦めない。何故なら、これは(本当は知るべきではないのかもしれない)「その先」にある憧憬がそのまま音楽になってしまったような作品だからだ。 僕としては、あらゆるハード・エッジな音楽を一通り聴いてから手に取るべき作品だと思う。
救いようの無い混沌の泥沼地獄(天国)から抜け出して、ようやく目の当たりにする朝日の姿。その姿は天界へと導く光の如く美しく、奇妙な喜びと哀しみに満ちている。
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