本作は、雑誌「文學界」に不定期連載されたシーナ氏の私小説。1998年に上梓された「黄金時代」の続編に当たる。
これまでの人生の中でクライマックスと呼べるような「一瞬」あるいは「時」があるとしたら、何時のことだったか? という問いに答えるシーナ氏の人生のクライマックスとは…
深夜の皿洗いのアルバイト、官能の女性イスズミとの出会い、「須藤組」での日雇い労働の日々、「
紅屋金属」でのアルバイト、後に妻となる女性との出会いと続く、シーナ氏19〜22歳の体験。
そして、
マゼラン海峡を南下しドレイク海峡まで行く「風の国」
パタゴニアへの旅、過去最低気温マイナス 71度という、北東シベリア、ウスチネイラへの極寒の旅、江戸時代に遭難した千石船が漂着した、烈風の無人島アムチトカへの旅、
楼蘭を目指すタクラマカン英雄遠征隊、といった旅の話を絡み合わせて、シーナ氏の人生のクライマックスを語る。
個人的な評価でいえば★5です。まぁ、値段は少し高いですが、こんなにたくさんのキャラがいたということ、ゲームを作り出したきっかけが掲載されています。ゲームユーザーとしては文句無しです(笑)。