いろいろと当たりも強いでしょうが、真摯にがんばってらっしゃると思います。歌舞伎の敷居は高いけれど、(敢えて)照之さんが出てらっしゃるなら観てみたい、と思える不思議さ。ただ、歌舞伎ばかりじゃなく、
香川照之としてもがんばって欲しいです。7月からのドラマ、期待してます!
ストーリーは乱歩小説ファンの方にとっては色々あるでしょう。当方も小説はほとんど読んでいますがまあ細かい事は申しません。それ以上に『映像がキレイだなー』とうっとりしてしまいました。ピンとはりつめた空気感(なんか使いまわされた言い廻しで失礼)がキモチ良いです。キリっとしている、というのかなー、なんともイイ感じ。エロいシーンにも清潔感を感じるってオカシイですか。本木も美しい。『映える役者だなー』と思います。羽田も美しい。またまたうっとり。アニメーションから導入なんてそんなのもあるのかーとオープニングから一気に魅入ってしまいます。エンドロールもオシャレ。さいごまでうっとりー(しつこくてスイマセン)。
これと「嫌われ松子の一年」を同時に読んだので、役者としてのあり方の両者の違いが良く分かりました。バイプレイヤーとして現場に携わっている彼ゆえの「観察者」の、こまやかな視点、俳優という職業の「観察」から自らをモニターを見るように振り返っています。あれだけ味わい深い演技をするのに、「自分の演技はブレブレで子供みたい」と自省し、理想の俳優として
山崎努を挙げているのが思わぬ発見でした。「最近の日本の俳優はダメだ」的な話が多い中、松嶋菜々子や
唐沢寿明など、日本の俳優たちを絶賛しているのも気に入りました。(反対に、中国の監督や俳優は絶賛しつつも小気味よく悪口を書いています。姜文は、映画「芙蓉鎮」のイメージが強いので、そんな人になっていたとは…)現場の俳優が尊敬しあいながら作られる芝居は素敵です。関係ないけど、一度彼には「異形の主人公」をぜひやってもらいたい。「
火の鳥」の鳳凰編の主人公、我王とかが似合いそうだな、と勝手に想像しています。最近の作品の話題が少なかったので、次作を期待して星はひとつ減らしました。