2000年越えてからの活動の充実ぶりには目を見張るものがありましたので、期待はしていましたが、これはかなりの充実作です。彼らしい落ち着いた曲想のものが多いですが、ほぼ全編にわたりサポートしている息子のジェイムズ・レイモンドの存在が効いています。単独の自作曲が2曲、親父との共作が5曲。その他の曲でもアレンジ、ベーシックトラック作り、キーボードの演奏等、八面六臂の活躍を見せています。そんな息子の活躍を横目で見ながら、親父も負けじとヴォーカル、ギターで、とても72歳とは思えない存在感を見せています。盟友グレアム・ナッシュとの共作アルバムから10年、自身のライブアルバムから19年、スタジオ録音の単独作から数えると21年と、気の遠くなるような間隔で発表されたアルバムですが、'94年の親子の再開にはじまり、'90年代末から2000年代初頭に活動し、スタジオ2作、ライブ1作という素晴らしい成果を生み出したCPRでの活動が、その後の充実した活動、そしてこのアルバムに繋がっているように思います。どう考えても大ヒットからは程遠いアルバムで、CSNYやByrds周辺のファンあたりからしか注目を浴びないのではと思いますが、ぜひ多くの人に味わってほしいアルバムです。
それにしても、デビッド・クロスビー、、72歳ですよ。この艶のある声はどうでしょう、、。紆余曲折はありましたが、すごい境地にたどり着いたものだと思います。素直に脱帽です。
プライベートでも友人だったビング・クロスビーとフレッド・アステアの息のあった共演が見られるミュージカル。「祭日だけショーをやるクラブ」というアイディアが秀逸で、クリスマス、大晦日、
リンカーンの誕生日、聖ヴァレンタイン・デイ、ワシントンの誕生日、復活祭、独立記念日、感謝祭の8つの祝日にちなんだ名曲が
ハリウッド最高のクルーナーとダンサーによって次々に演じられる。
「ホワイト・クリスマス」「イースター・パレード」といったスタンダードが聞けるのも嬉しいが、完璧主義者のアステアが38回テイクを重ねたという爆竹のダンス、また黒塗りで歌うクロスビーなど、歴史的な名場面が詰まっている。DVDの画質もまずまずでミュージカルファンにはお勧め。