タイトルの通り、認知行動療法(以下CBT)のテクニックを初学者に分かりやすく説
明している本。テクニックを行動コントロール、感情コントロール、認知コントロール
のそれぞれに分けて具体的に例題を出しながら説明されているので、CBTにあまり馴染み
のない僕のような人間でも分かりやすかったように思う。また、最後の第4章はCBTを行
う上での一般的心得など概論的に書かれている。
しかし、CBTのテクニックは結構たくさんあるようで、なかなか全部を覚えることは大
変だろうなとは思う。また、本書を読んだ僕の個人的な印象ではあるが、テクニックを粛
々と適用し、施行していく感じを受け、なにか心理療法をしているワクワク感といったら
アレかもしれないが、そういうのがあまり伝わってこないようであった。
また、カチっとマニュアル化されているからかもしれないが、本書を読んでいても、あ
まり連想が沸いてこなかった。マニュアルを読み込んで暗記するという感じで、あーでも
ない、こーでもない、と空想が膨らむことはなかった。見方の問題かもしれないが。
ただ、ベテランのCBT実践者にとっては物足りないかもしれないが、新しくCBTを学ぼう
とする人にとっては貴重な一書になると思う。
僕はこのDVDBOXSETをユーラ(ユーリ・ノルシュテイン)が参加しているためだけに買う。どんなに待ち望んだか!ここはオムニバスでもいいからユーラが観たい。こーゆー企画にユーラを引っ張り出しただけでも五つ星でしょう。初めて観た”霧につつまれたハリネズミ”の衝撃はまだ鮮明だ。あそこには生きる事の全てが入っている。”話の話”も勿論傑作だけれどあの作品には
ロシア人でないとシンクロ出来ない詩情も含まれている気がする。
ユーラが切り取った日本。ワクワクする。