まず最初に断っておくが、
タイトルの「子供を見る人」というのは、別に親や教師などだけのことを言っているのではない。
子供に何かを教えて教えられることをすることができる、全ての人に向けていったことだ。
このドラマが始まる前そしてしばらくたってからも、キャスト変更のことなどで文句を言うことがあった。
だけど回が経つうちに、特に潤一のいじめの発生から解決までを見ているときに最初に書いたことを思うようになった。
以前、どこかの番組で、『教育』というのは『教える』までしかできない、ということを聞いたことがある。
これからの世の中をよいものにしていくためには、大人が、こどもにどう良いことを「教えて」上げることができるかどうかだ。
斉藤や麻耶たち登場人物たちの言動などを見ているときにそう感じた。
放送期間中に見ていない人も多かったと思うので、そういう人は一度見ていろいろなことを感じてほしい。
だけど、キャストに文句をつけるのは小さいことだと思うようになったけど、やっぱりミムラにはもう少し登場してほしかった。
斉藤さんが、怒っているのと同じようなことで、怒った経験がある人はたくさんいるはずだ。でも、相手が怖かったり、もめるのがうっとうしくて、見てみぬふりをしてしまっているのが現状だろう。斉藤さんが怒っていることは、何も彼女一人の基準で事の良し悪しを判断してのことではない。どう見ても明らかに、くっきりはっきり悪いやん、迷惑やん、と断言できることばかりだ。だれがどうみたって悪いと思えることでも、注意できなくて悔しい思いをし、一方で自分のふがいなさに歯噛みしている大人は山ほどいる。子供たちには、悪いことや人に迷惑をかけることが当たり前ではないまっとうな世の中に暮らしていけるようにしてやりたいと思う。漫画だから、現実よりうまく行き過ぎる点もあるかもしれないけれど、でも、まじめにふつうに暮らしていきたい、と日々願っているものにとっては、斉藤さんの願いは、自分の願いと重なると思う。