遠位性ミオパチーという全身の筋肉が衰えていく
進行性の病気にかかった若い女性の自伝です。
このような話ではテレビドラマで
沢尻エリカが主演した「1リットルの涙」が有名です。
普通に働いていた飛行機の客室乗務員が、
ある日、誰も知らないような難病にかかり、
日に日に筋肉が衰え、やがて車いす生活になっていく
その過程が案外あっけらかんとした渇いた文体で
前向きに綴られていたのが印象的だった。
病人として何かを諦めて生きるのではなく、
常に今できる最良のことを追求して生きる前向きさに心を打たれた。
著者は車いす生活を送る中、
優しい子供達や協力者と出会い、
富士登山まで達成した。
今のところ回復の見込みのない病人だからと
人生を諦めてしまうことなく前向きに生きることで
このような偉業を成せるのだと教えてくれた著者に感謝。