ポップで楽しい映画だったので、サウンドトラックまで買ってしまったのですが、これがまた『アタリ』なCDでした。映画同様、多国籍な音楽なので飽きません!!特にラテンポップが多いかな?今までラテンミュージックにまるっきり興味がなかった私ですが、このCDを機に興味が出てきました。しかもすごくのりのいい曲ばかりですごくとっつきやすいものばかり。Kouz-1がこの映画のためにつくった曲もとてもノリがよくてオシャレだし、Sonia & Selenaの"Que Viva La Noche"はとってもかわいらしい曲でお気に入りです。サウンドトラックはわりと捨て曲が多い気がしますがこれは捨てなし!!です。久しぶりに買ってよかったと思えたCDです!!
仕事をはじめて2-3年経った頃、まだロサンゼルスで建築の勉強をしていた学生の頃の友人の家を何回か訪ねた。当然ルームシェアなのだが、ちょっとしたたまり場になっていて、国籍を問わずいろんな若いヤツが出入りしていた。
腹が減ればパスタを作り、ノドが乾けばビールを飲んで。あとは止めどもなく話をして、それにも厭きればCATVで「ビバリーヒルズ青春白書」の再放送を観たりして。傍らには課題を製作しているヤツもいたり、訳もなく(いや大抵は色恋沙汰だった)落ち込んでるヤツもいたり。
あーこの空気を吸い続けていたいな、とその時思ったことを、この映画で思い出した。結論の出ないややこしい時間の流れ。そういう雰囲気が「好き、好きだった、好きそう」な方にはとてもオススメ。あまり興味がない(もしくはもう卒業した)という方には、そうでもないかも。
フランス人大学生グザビエの
スペイン留学の話。6人の若者(あとでもうひとり増える)とのルームシェアがこの作品の肝。
フランス、イギリス、
ドイツ、
イタリア、
スペイン、デンマーク、ベルギーと、国籍の違うものたちがひとつのアパートに集まっているだけで十分に奇妙なのだから、それをうまく映画にできたらおもしろいに決まっています。
監督のセドリック・クラピッシュは、DVカメラを用いて共同生活を極めて親密に撮ることによって、この作品をありがちな群像劇にすることを避けることに成功している(ちなみに撮影は『アメリ』のドミニク・コラン)。ありきたりな言い方をすれば、「自分探し」、ということになりますが、クラピッシュ作品の常連である、グザビエ役のロマン・デュリスがとてもいいです。あの冴えないダメ男の演技の自然さは素晴らしい。留学生なのに勉強のシーンはほとんど描かれないませんが、恋愛や友情を中心に据えることでグザビエの成長や変化をうまく描けていると思います。レディオヘッドの「No surprises」がグザビエの心理に添うように、効果的に3回にわたって流されますが、それを暗い部屋でベッドに寝転がって聴いているシーンは音楽を聴いて涙したことがある人なら間違いなく共感できるでしょう。何かを始めたいけどいまいち踏み切ることができない人に是非観てもらいたい爽快感のある青春映画。続編の『
ロシアン・ドールズ』もまた素晴らしいです。