死んだ母の股の間で笑う嬰児とか奇妙な死亡事件だとか異様で忌避したくなる様なパーツが次々と現れるのだが、何故か嫌な読み口ではない。
世界は何だ?自分は何だ?他人は何だ?
全てが腑に落ちず、満ち足りた家庭で育ったはずの少年が抱く空疎さと孤独さに同調する読者も多いと思う。
彼と共に存在の確かさ・不確かさを見せてくれるイサオにいつしか魅せられてゆく。
イサオは生まれた時、笑っていた。
大きくなってからも、その時の記憶を持っていた。
彼の常にない力を、同じ村に住む医者の息子・雅彦は次々と見届けてゆく。
イサオを必要とする人には、彼が「ソレ」を持っていることが分かる。
魅せられたようにイサオに近付き、欲しかったものを手に入れる。
しかし外部から見るその光景は、いかがわしく、穢れたもののように感じられる。
イサオは社会からはじきだされ、いつしかイサオの魅力に取り憑かれた雅彦も行動を共にするのだった。
「
ぼのぼの」で示された「こわい考えになってしまった」の「こわい」がここで語られている。
作家いがらしみきおの神髄を著した作品なのかもしれない。
物語の行く先を、ぜひ見届けたい。
何でも知りたがるラッコの
ぼのぼのを中心に織り成す、癒し系アニメ「
ぼのぼの」。このビデオはその
ぼのぼのが初めて映画になったときの作品です。
内容は、「森にでっかい生き物がやってくる」という噂が流れるのですが、それがどんなものだか想像できない
ぼのぼのは、アライグマくんに連れられてそのでっかい生き物を見にいく、というストーリーです。
ただ、後に放送されたテレビとは違う声優陣なので、テレビを見てからこの作品を見ると声のギャップに驚いてしまうかもしれません。
私のお気に入りは第30話・第32話です。今回は特に32話のあらすじを軽くお教えしましょう。
アライグマくんの誕生日が近付き、さりげなく(?)アピール&プレゼントを要求するアライグマくん。そこで
ぼのぼのとシマリスくんで、アライグマくんが好きなものをプレゼントすることにしました。ところが・・・。この終わりはちょっと切ないかな・・・。
でも今回も必見です。
欠点はちょっとお値段高めかな。8本入っているから実際それほどでもないけれど。