次作「世の中ワンダフル」と共に、大人の事情でリリースせざるを得なかった曲。
デビューから20年近くなるが、どのアルバムにも収録されず、ブレイク後のライブではメドレー程度に一度披露したのみ。
たしかに、嫌々リリースを承諾し、嫌々ジャケ写を撮られ、嫌々
ジャケットの一部デザインを手がけ、
何より一音楽家として出したくもない曲を演らなくてはならない苦痛は計り知れなかったと思う。
トータスに関してはレコーディングで歌うこともままらなかったらしい。
でも、この曲が好きだ。
「明るいふたり」(「世の中ワンダフル」のc/w曲)同様、意に沿わない作業が皮肉にも功を奏したのか、
彼ららしくないメロディラインや歌詞は新鮮で、むしろ最近の、パターンが確立された曲よりも魅力に思う。
そして、本作に関しては、彼ららしい突き抜けたアホらしさもちゃんとある。
c/wの「さんさんさん」は、リバイバルver.の「SUN SUN SUN'95」と聴き比べるのも面白い。
このまま無かったことにしては、楽曲達が不憫でならない。望まない子どもだって可愛いはずだ。
本作が黒歴史の一つであろうと、ぜひオススメしたい作品。