水商をつぶそうとする小金井が本格的に動き出します。
秘密裏にそして、卑劣に、周到に、
危機感をもっている者、いない者、
渦中にいる者、巻き込まれた者、
そして、利用されている者。
3巻ではまだまだ「小金井のターン」とでもいう感じで、
水商側の対策や反撃はまったくありません。
ほとんどの人物がすぐそこにある危機にすら気づいていません。
表立って対立できない状況での侵攻って恐ろしいです。
小田真理、なにやってる? お前一応主役だろ?
×××がんばれ、やっぱり頼りになるよ!
そして、歌舞伎町に「あの男」が帰ってくる……
という、水商の存続をかけた攻防が水面下で行われている中、
各地の水商生たちがピンクトロフィーや
タイトルを奪取すべく、
己の全てをかけて実習に挑む姿も描かれます。
この各地の水商生たちの葛藤や、意欲、悩みもストーリーの添え物ではなく、
いままでの「都立水商!」だったら充分1つのエピソードになっていたほどの設定です。
小金井の陰謀と全国の水商が狙うピンクトロフィーが同時に語られ、絡み合い、
かつてないスケールで物語が展開される序章のような3巻でした。