2001年に起こったネパール王族殺害事件。その直後に撮影されたこのドキュメンタリーは、図らずも2008年の王制廃止の前夜を記録したものとなった(この映像も殺害事件後の混乱を示唆して終わっている)。
カトマンズの人々の女神信仰を中心に描かれているが、終わりごろに登場する王室主席祭祀官の男性は「女神と国王は、人間の体の左右のようなもの」という。王制廃止以後、彼らがどうなったのか、続編を期待したいところである。むろん、日常的な女神信仰がそのような単純な見方に収まるものではない、ということも描かれている。長いあいだ人々が触り、祈りをささげることで、目や口がほとんど消えてしまった女神像の姿が印象的だが、その女神像を管理する一族が女神に祈るのはまず「世界中の人々に食べ物が行きわたること」である。
他にも、女神が人間の形を借りて現れたとされる少女に祈りをささげる人々の姿、「太陽と結婚する」ことで大人の女性になるという通過儀礼など、それ自体興味深い内容が多い。とくに前者は、それだけで1本のドキュメンタリーができそうなくらい面白い素材だと思う。3歳ごろから成人までのあいだだけ「女神クマリ」として生きる女性。彼女たちの生き方を、もう少し掘り下げてほしかった。
あと、個人や儀式に焦点を絞っているので、同じシリーズのイスファハン編のような「都市の雰囲気」があまり伝わってこないのは残念。
(追記:同じNHKの『アジア人間街道』で成人後のクマリを追跡取材しているそうです。合わせて見たいところですが、ソフト化はされていないようです)
矢野氏の本を買ったのは2冊目です。
犬にかまれた後の治療経験をもとに、世界の狂
犬病事情を少し書いた箇所など、
ご自身の旅行経験を他人のために役に立つ情報にまとめる力は感心します。
最初のLPアルバムを買った時、当時小学生だった私は《きゃ〜!みんな裸!(上半身がですよ)でもミッキーだけどうして帽子?》と不思議に思いました。青い透明なレコードにびっくりしながら、針を落としてみると
今までに聴いた事のない、知らない世界からの贈り物が次々にとびだしてきました。
キャラバンサライって何?井戸が渇れるほど乾いた世界ってどこにあるの?ナマステだけで挨拶なの?
カトマンドゥーの曲中では、自然に生きる女性が素敵だと歌われ、物のあふれかえる生活なんて何だろ?と感じます。
最後の曲、ウェイブ・グッド・バイでは、歌詞を何度も辞書でひいてるうちに
《一期一会》の言葉にであったり。
何よりも、インドとも違う、中国とも違う、ネパールという国を知りました。
遠い世界に興味をもつきっかけになったアルバムです。
クルーの会話が録音されていて、確かに運行状況や緊張感が
伝わっています。クルーと管制官のやり取りも分かりやすい
ので、興味がある方にはお勧めします。
ガンジス川のデルタ地帯で、
キャプテンが「凄いですね」
などと会話していますが、そのような場面の動画(あるいは
写真)があればもっとよかったのではないかと感じます。
ユーザとしてはその辺も期待してしまいます。
トータル的に考えると価格がチョット高いかなと感じます。
以前、武田一男氏の「YS-11台風飛行」を購入したこともあり、今回は期待して購入しましたが、今回の評価は今一歩でした。録音時期がJAS時代ということもあり、JASカラーの登場を期待しましたが、それもありませんし、途中経由地、昆明での駐機中の録音もカット、最終目的地のカトマンズでの録音も着陸の段階で終了されています。最後のスポットインまで公開して欲しかったですが、それもありませんでした。出発時の福岡空港でのやりとりは詳細に録音されており、普段耳に出来ない客室乗務員との業務連絡も聞けて非常に臨場感があったのですが、最後で台無しになった感じです。今後に期待して評価は星3つです。次回作品ではその辺りの改良を期待したいところです。