ストップモーションアニメを使用したファンタジー映画の金字塔、
キングコングの
スタッフ(監督、脚本、特殊技術)が再結集した佳作特撮映画です。
本作で
メジャー作デビューのハリーハウゼンをメインに、ピート・ピーターソン、オブライエン、デルガドがアニメートしたゴリラ、「ジョー」の演技があまりにも素晴らしく、とても38cmの人形とは思えません。
通常の特撮ファンタジー映画より神秘的なオーラ、都会生活者が野性に対して持つ後ろめたさを強く感じさせる雰囲気が漂っており、逆に本作が
キングコング程ヒットしなかった理由ではないでしょうか。
それでもオブライエンチームにストップモーションアニメでは唯一のアカデミー特殊効果賞をもたらしました。
特に、酔漢にアルハラを受けて酔っ払ったジョーが、ナイトクラブ内で大暴れするシーンはミニチュアのモデルと実物大セットとプロジェクション映像によるライオンを組み合わせた大変複雑な物で、特撮ファンは必見です。
演技陣も製作を担当したジョン・フォード映画の常連で、ここでも見事な乗馬&投げ縄術を見せてくれる若き日のベン・ジョンソン、ジョーと唯一心を通わせる事が出来るアフリカ育ちの少女ジルを演じるテリー・ムーア、灰汁が強いが根は善人の興行主オハラを演じたロバート・アームストロング等誠実な演技を見せています。
ジョーとジルが働くナイトクラブ内の余興も悪趣味ながら様々な趣向を凝らしており、特にジョーと綱引きをする力自慢達に実際の名立たるボクサー&プロレスラー(力道山とも戦った『動くアルプス』プリモ・カルネラe.t.c.)が起用されている事に気付き嬉しい驚きでした。
本DVDはデジタルリマスターの為に映像が美しく、大変な事件が続出する内容ながら、実は人死が出ない後味の良い御家族で楽しめる作品です。
ジョーのモデルになったと言われるリングリング
サーカスのガルガンチュア(シカゴ
リンカーンパークのブッシュマンの可能性もありますが)の生涯も本作購入を機に知りましたが、幼少期に虐待を受け、人間不信ながら唯一飼い主だったリンツ夫人とは心を通い合わせていたと有り、本作と強く通じる物を感じました。
CGの台頭で失われつつある技術、ストップモーションアニメの一つの頂点を記録した貴重な映画です。
観て涙が出ました。お薦めです。
THE SECRET OF ASSOCIAT
ION −DELUXE 2 CD EDIT
ION− Paul Young (2007)
● Disc−1 The Secret Of Association
1.BITE THE HAND THAT FEEDS 4:29
2.EVERYTIME YOU GO AWAY 5:23
3.I’ M GONNA TEAR YOUR PLAYHOUSE DOWN 5:05
4.STANDING ON THE EDGE 4:32
5.SOLDIER’ S THINGS 6:19
6.EVERYTHING MUST CHANGE 5:34
7.TOMB OF MEMORIES 3:52
8.ONE STEP FORWARD 3:41
9.HOT FUN 4:26
10.THIS MEANS ANYTHING 3:13
11.I WAS IN CHAINS 5:41
● Disc−2 The 12” Mixes And Single B−Sides
1.I’ M GONNA TEAR YOUR PLAYHOUSE DOWN −Special Extended Mix− 9:18
2.EVERYTHING MUST CHANGE −12” Mix− 8:26
3.GIVE ME MY FREEDOM 3:23
4.EVERYTIME YOU GO AWAY −12” Mix− 4:16
5.TOMB OF MEMORIES −12” Mix− 5:44
6.THE MAN IN THE IRON MASK 3:12
7.BITE THE HAND THAT FEEDS −Live At Hammersmith Odeon− 4:13
8.NO PARIEZ −Live At Hammersmith Odeon− 4:33
85年に発表されたポールのセカンド・アルバム。 そのインポート盤 07年の再発ラインナップ。 私は この作品の国内盤 CD を 持っているので ディスク 1 には 興味なし。 ” 音 ” に拘るタイプでも ないので。 と なると狙いは 勿論 ディスク 2 。 12インチ音源と シングルの c/w を 収録した内容です。 簡潔に話せば ディスク 2 の 【1】 【4】 入手の為に購入。 彼は オリジナルよりも カヴァー曲で実力を 発揮するという 名誉なのか不名誉なのか分からない評価を 受けたアーティストですが この 2曲も アン・ピープルスと ホール & オーツの カヴァー曲。 【1】 は 文句なしの入手ですが 【4】 は ガッカリな結果。 当時 当たり前のように 12インチ・シングルを 購入していた私は 当然 この全米 No.1 を 記録した曲の 12インチも購入しました。 不覚にも 12” Mix と 記された 【4】 が ソレだと思い込み 【4】 を メインに考えての購入決意だったのですが・・・ レングスを 見ての通り シングル・エディットでした。 意味なし。 でも まぁ 他の曲は 貴重音源なので損を したとは 思いませんが。 結局 2009年に 国内で再発された紙ジャケの完全生産限定盤で 【4】 の エクステンデッド・ヴァージョンを 手に入れました。 これこそ国内12インチ盤と同じヴァージョンです。 私にとって 3枚目のセカンド・アルバム (笑) 大ヒットを 記録した名盤とは いえ あのポールの顔が 3枚並んでいます。 マニア心を 弄ぶ再発よりも アルバム再発 1発目からレア音源すべての収録内容や 12インチ、 未発表曲、 デモ音源、 ライヴ等の作品を まとめた企画盤とか 貴重音源を 一括したディスクを リリースして欲しいですよね。 勿論 リマスタリングも施して。 キリがないし 出費も かさむ。 80s 世代の宿命といえば それまで ですが。 私的に このディスクでの収穫は 【1】 だけと なりましたが この曲も好きなので良しとします。 何にしても このアルバムが そして彼が 80年代を 代表する ” 音楽の軌跡 ” で ある事に間違いは ありません。 今も 彼のソウルフルな声は 私の部屋を 車内を 満たしています。 青春だった あの頃へ誘うように・・・