徒然草 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)
現代語訳と原文と解説文とコラムで構成されていますが、原文がよいのはもちろんですが現代文大変分かりやすく、また面白く、とてもよかったです。ただ、解説文は解説を書いた人の主観が入りすぎで、読者の想像の自由をかなり妨げてしまってるように感じました。(私は古文に詳しくない一般人だからそう感じただけかもしれないが。)解説文は仰々しい批判文のように感じ、エッセイというか、随筆としての気軽感が薄れて楽しく読めなくなりそうだったので解説文だけは流し読みにしました。
家庭で焼けるシェフの味 VIRONのバゲット ~ハードパンで作るサンドイッチ、タルティーヌ、ブランチメニュー~
こういう本が出るとは思っていなかったので、素直に喜びたい。
個人的にはメゾンカイザーよりVIRONのパンのほうが好きだ。
週末、VIRONのサンドイッチを買って、新宿御苑か代々木公園あたりでビールや冷えた白ワインを昼から飲む。
こんな贅沢はなかなか他に思いつかない。
(好物のパテ・ド・カンパーニュのレシピは本書にはありませんが)
本書を読めば、そんなVIRONのバゲットが家でも作れるかと思いきや、やっぱり難しい。
素材はシンプルなのだが、緻密な計量と丁寧なこね作業や成形、その他細かい判断が要求される。
煮る料理や焼いた料理ははレシピと違ってもそれなりに形になるのだが、
パンは正確でなければ美味しくできない。
そういう意味で、読めば読むほどVIRONの技術の高さを知ることになる。
料理本のようで、パンづくりの奥深さ、そしてパリっ子のこだわりを知ることができる、
そんな意味で本書は読み物として十分面白い。
globe
小室哲哉はこの頃が一番輝いていたと思う。
やり手のビジネスマンのようなクールな風貌で、当時は今と比べても目つきが鋭くて、「売りまくってやる」という”野心”をギラギラさせていた頃である。実際当時の音楽シーンはこの人を中心に回っていた。
アルバムの曲リストを見てもわかる通り、タイトルはほぼ全て英語、サビも英語の曲が多く、しかも英詩ラップ全開、と中学生位までの人は何歌ってるかわからないんじゃないの?というのは当時も今も変わらずだが、曲自体は非常に聴きやすいダンスミュージックである。
デビュー曲から徐々にglobeのポジションをヒットチャートの中に作って行き、96年に入ると「DEPARTURES」でダブルミリオン達成、ともう殆ど氏の策略どおりに事が進んだ結果、このアルバムのセールスは当時の日本新記録の400万枚オーバーを達成。
それにしても自分で曲を作ってしかもこれだけ短期間で曲をリリースできる人間はもう多分一生出てこない。また、これだけセンスの良い人は他にそうはいないと思う。「DEPARTURES」なんてホント、大人の雰囲気漂う「冬の曲」って感じだし、「SWEETPAIN」の『いつの頃か好きなだけじゃ/物事が前にいかない』は名フレーズだと思います。アルバム曲も粒ぞろいで「precious memories」の社会人になっての学生時代への物悲しさなんかは、やっぱ実際に経験してみると物凄く歌詞の意味がしみます。
今は100円以下で買えるアルバムですが、一生聴ける名盤だと思うし、何より古さを殆ど感じない。
CDバブル期と現在の違いはやはり金の掛け方だと思うし、このアルバムは当時のその「古き良き」空気を味わえる一枚なのは間違いない。
love your life(初回生産限定盤)(DVD付)
正直、このままNHKの“みんなのうた”に採用してもらいたい。
収録された二曲とも、非常に心和む暖かい曲。
ユニット内での通称が“ほっこり”というのが非常によくわかる。
声優としてではなく、歌手としての実力と個性の一面を垣間見せるには十分なソロデビューシングルだと思う。
今回の二曲を聞いて、歌唱力もリズム感もとても優れている方だと感じた。
ぜひ、今後も多方面なジャンルに挑戦してもらいたい。