ドナウよ、静かに流れよ (文春文庫)
この人が以前書いたノンフィクションは2つある。
夭折の天才棋士を描いた「聖の青春」
プロ棋士の登竜門・奨励会での挫折を描いた「将棋の子」
どちらも感動した。
この作品は19才の少女と精神を病んだ33才の恋人とがドナウ川で心中した顛末を描いたノンフィクションである。
女性の母親は将棋のアマ強豪だった人。正直また関係者か、また将棋かと思う。
死後、彼女のパソコンに残った、留学先のルーマニアの事情によるものか、メールの不達を嘆く言葉。
プリンタの設定が出来ていないパソコン。
19才の少女が一人で外国で生きていくのには寂しすぎる広い部屋。
前半を読むにつれ33才の男の方を憎らしく思えてきた。
しかしあとに続く、文章で明らかになる男性についてのこと。
彼女が彼をどのように愛したか。
最初は寂しさをまぎらわすために、しかし、だんだんと母のように彼を見守るために。
彼と彼女を引き離そうとする家族はさながらカルト教団に対峙するかのようだ。
しかし、彼女は彼を選んだ。
感動した。
「ドナウよ、静かに流れよ。」
同感だ。
しかし、この人の作品でいつも思うのは感動させられたという作為の方だ。
19才の"少女"。間違いじゃない。むしろ妥当だけど、"若い女性"じゃいけないの?
ハーフだそうだけど、それゆえの苦悩もあっさりと。
男性の方に対する取材も足りてないのではないかという気がする。
男性の精神病も中途半端な取り上げ方だ。
どうとでも受け取れる、不十分な否定。
否定するなら否定すべきだ。
19才の無垢な美少女が33才の精神病?の男性に騙されて心中する話とも受け取れる。
感動する話の型にはめた作品の気がした。
40代の当時独身のオジサンの目を感じざるをえない。
この人の作品をよく読むのは自分にとってくみしやすいとなめているからだ。
期待を裏切ってほしい。
世界ふれあい街歩き ドイツ ドナウ川をゆく [DVD]
以前からこのシリーズが大好きで全巻購入計画中。
この「ミュンヘン・レーゲンスブルク」も購入して良かった!!
特に後編の「レーゲンスブルク」では街の人から「インディアン」と呼ばれている男性(実際は何処の国の方かは不明)が、市が放棄して残骸だらけの「ゴミ廃棄場」を自ら進んでテントを持ち込み「花壇と畑」に変えていっている場面には感動!!まさにECO!!
パックツアーの海外旅行では味わえない「生活している体験」が出来るのはこの番組だけ!
ぜひ海外に興味のある人には買い!!です!
フィガロ ヴォヤージュ Vol.16 ウイーン/プラハ/ザグレブ(ヨーロッパの古都を訪ねて) (FIGARO japon voyage)
中欧の旅行コースとしてプラハ・ウィーン・ブダペストは定番の人気コースらしいが、本誌はプラハ・ウィーンに敢えて今人気急上昇中のドゥブロヴニクを含むクロアチアを持ってきたあたりがすばらしい。
というのも、大手旅行会社でもクロアチアはスロベニアとセットになっていることはあっても、ウィーンやプラハとセットになっていることはほぼないからだ。
正直言ってプラハとウィーンの記事にはさほど特記するほどのものはないが、中世の面影を色濃く残すプラハと、自然と都市の調和のすばらしいクロアチア、モダンとクラシカルが融合するウィーンの組み合わせは同じ中欧の国でありながら、個性があって楽しい。
どこか、この3カ国を巡る旅行プランを組んでくれないものか……。
マドンナの宝石~楽しいクラシック名曲集
『ドナウ川のさざなみ』を耳にしたのは、かれこれ45年も前のことでした。
クラシックの大好きな、『繊細な心』が白いシャツを見につけているような、
そんな兄がよく口ずさんでいた名曲。イヴァノヴィッチのこの曲を
45年ぶりに聴いて、おもわず、はらはらと涙がこぼれだしてきました。
胸にしみいる旋律に、故郷の澄みきった小川やこんもりと茂った森の中にいる
6~7歳のころのわたしたちのすがたが浮かんできて、この曲のあまりの
繊細さに戦慄をおぼえました。
美しく青きドナウ/ウィンナ・ワルツ名曲集
ウィンナ・ワルツを堪能したいならば、何はなくてもこのCD
ではないでしょうか。
名曲、というか、とにかくおいしいところは全て網羅されて
います。
美しく青きドナウ・・・小職が中学生の頃にはまっていた海外の
短波放送の中で、ORF(オーストリア・ラジオ)のIS(放送
開始前の信号音、インターバル・シグナル)がこの曲でした。
毎日のように聞いていましたが、優雅な世界に浸ることができる
名曲中の名曲。
皇帝円舞曲・・・・・・超有名名作漫画「エロイカより愛を込めて」
(青池保子作、秋田書店プリンセスコミックス)に、この曲を
テーマとした作品があります。この漫画の中でも名作中の名作なん
ですが、その主題に相応しい、当然の名曲。筆者をこれを聴きながら
もう一度その漫画を読み直しております。
演奏も本場のトップレベルであり、この作品なくしてウィンナ・ワルツ
は語れない(?)のではないでしょうか・・・?とにかく、大満足確実
のCDです。