蒼天航路 VOL.1 [Blu-ray]
これは蒼天航路じゃなく、
「蒼天航路風の三国志アニメ」
と評するほか無い。
他の方も書いているが、
原作ファンは見ないほうがいい。
王欣太の原作のかもし出す世界観、
曹操の悪魔的な能力と存在感。その恐ろしさ。
全てがない。
曹操の魅力が原作の半分も感じられない。
なぜ動画化しただけで
こうも無くなってしまったのか。
声優も下手
「ではどうすれば?」
と意見を求められても答えられない。
唯一
「アニメ化すんのをやめたほうがよかったんじゃ?」
としかいえない。
自分は、放送時のHDD録画をたまに見るが、
そのときは「蒼天航路」として観ず、
別の作品としてみるようにしてる。
そうすれば観れる。
出来はそんなに悪くない。
でも、これは蒼天航路ではない。
蒼天航路 VOL.1 [DVD]
原作の方もあらかた読んでいますが、DVDがでているとは知りませんでした。レンタル屋さんで見かけたので見てみました。
厳しいレビューが多いですが、実際に見てみると、正直そんなに悪くはないと思いました。
作画:よく描けています。原作とは筆致が違いますが、一コマに労力を注ぎ込める漫画と、たくさんのセルを生産しなければならないアニメというメディアの違いからくるものなので、仕方ないと思います。それでも、オリジナルのキャラデザインがめいっぱい再現されている方だと思います。
脚色:原作を多少ははしょっていますが、十分許容範囲だと思います。
声優:悪くないです。キャラのイメージどおりで、むしろいいです。
音楽:OPのヘビメタ?はどうかなと思いますが・・・本編の方は別に違和感ありません。
自分としては、総じてあまり欠点がみつかりませんでした。あえていうなら、原作の特徴でありウリでもある、漢語を多用した台詞まわしが、読んでいるときはいいのですが音声になるとわかりにくいというという点でしょうか。これは、有名どころでは司馬遼太郎などの作品の映像化でも見られる難点ですが、オリジナルに忠実にしようとするとそうなりますし、聞き取りやすいように口語調にすると原作のテイストまで壊れてしまうというので、非常に難しいところです。本作品のセリフには、一回聞いただけではどういう字を当てるのか見当もつかない語彙もそのまま残されています。このような点から見ると、本作品は原作を知っているファンのための映像化として制作されたとみています。
メディアの違い上、原作の構図や筆致、場面構成の妙を完全に再現することは難しいでしょうが、逆に思い入れのあるキャラが画面いっぱいに動き回るのを見せてくれています。アニメ化にはアニメ化のいいところがあるというべきだと思われ、むしろ自分としては、出来るだけ原作に忠実であろうとする姿勢をすら感じました。
原作との比較などは別として、客観的にアニメ作品としてみた場合、これはこれで十分に水準以上だと思います。
ReMember(1) (モーニングKC)
作者の王欣太氏は蒼天航路などで有名で、ほとんどの作品で高評価を受けている。私もこの人の描く漫画は好きだ。
舞台は第二次世界大戦がちょうど終わったあと、主人公は記憶喪失、正直どういう展開の漫画なのかさっぱりです。
しかし登場人物は魅力的で、今の時点での話の展開も面白いです。
まだまだ始まったばかり、どうなるかがわくわくします
ReMember(7) (モーニング KC)
もっと長く展開させて行く作品と考えていたが、この巻で完結となった。
その分、せっかく集まって来たZAPのメンバーたちの個々の個性が十分に描かれずに終焉に向けて激走する形となった。
本来ならあと数巻を使ってじっくりと描きたいものが作者王欣太氏にはあったように思う。
いや、数十巻の巨編にも出来る下地の作り方だったと思う。
その点、惜しまれる。
憶測に過ぎないが、編集サイドの打ち切りの判断でページ数が決められ急がざるを得なかったのではないかと思われる。そうでないなら、王欣太氏がこういう急いだ描き方はしないだろう。
人気作であるばかりに延ばし延ばしにされ、冗長になってしまったコミックを数多く見て来た。
一方で打ち切りによって尻切れトンボになった作品も数多く見て来た。
編集サイドに「良い作品を育てたい。生み出したい」という意図や志が欠如して来ているのではないかと感じることあある。あくまで、憶測の上に立った話だが。
仮にページ数を限られたとするなら、王欣太氏は限られた中で最善の終焉を描くべく努力しておられると思うし、そういう出来にはなっている。
本当にもう少し長く、精緻に描けていたらと惜しまれる部分。未消化の部分も多々あるのだが、それでもなんとか完結させてことは評価したい。
星の数は最後まで悩んだ。
内容的には上記の通り星四つくらいが妥当だと思う。
だが、私はこの作品の構想の大きさをなかなか理解されない中で、小さくまとめさせられかけた作品を王欣太氏らしいスケールで描き切ろうとした努力に星五つを贈りたいと思う。感傷的なレビューで申し訳ないが、そうさせていただいた。
蒼天航路(31) (モーニングKC (955))
花と咲いた人生が刈り取られていく物語のクライマックスが始まっている。世に数多と溢れる、劉備らを主役にすえた三国志ならどこで終わるかの見当は付く。
だが、曹操の物語はどうだ?
どこで終わりとする?
人間曹操の死か?
王曹操の誕生か?
それとも生まれる前からすでにその萌芽を見せ始めている彼の統べる国の滅びか?
曹操は老い、彼とともに生きた顔なじみの武将、軍師たちにもそれぞれの最後の見せ場がやってくる(やってきた)
・・・王欣太がGONTAだったころに描いた二本の長編、「HEAVEN」にも「地獄の家」にも、その溢れるエネルギーに心地よく圧倒されたが、その最終回に本編以上の強い印象はない。
初の原作を得て始まったこの物語だが、物語序盤に原作者が亡くなって以後、この作品の物語を生み出しているのは王欣太だ。
破格の英雄の物語にふさわしい、破格の幕引きをして見せてくれ。
出来ない人にはしない要求をしてもいい才能だと信じている。
先払いで星五つ!
今巻では、退くことを知らず常に前へ前へと進み続けた人が逝った。
彼の武が曹操の目にとまり一軍の将となった時の光景が懐かしく、堂々と生ききったとはいえ、その死はひどく悲しい。合掌。