“清き0.6票”は許せない! 一票格差訴訟の上告理由を読む (GENJINブックレット58)
最初の35ページは初心者向けに「一票の格差」について分かりやすく解説しているのだが、メインの残り81ページは法曹関係者にしか読みこなせない上告文をそのまま抜粋したもの。
2色刷りやイラストの多用など、読みやすくする工夫は随所に感じられるのだが、このトピックの入門者にいきなりこのお堅い文章を読ませるのは酷である。
逆に法曹関係者には、最初の35ページは簡単すぎて読むまでもないということになり、結局読者が絞れていない本。
執筆陣からして商業主義のためのページの埋め合わせに走ったとは思わないが、ボリュームを含めて中途半端な仕上がりになってしまっている。
この問題については広く国民に啓蒙が必要だと自分でも感じているだけに、読者層を絞れていないのは残念と言わざるを得ない。
直接自民党を批判する文言は一切ないのだが、北海道の冷遇など、読むと自民党優位に選挙区が区割りされていることはよく分かる。
アンダルシア 女神の報復 プレミアム・エディション [Blu-ray]
話は”スペイン”で発見された日本人投資家の遺体を調べるため
特命を受けた外交官”黒田康作”が調査に乗り出すというもの。
外交官である黒田は司法の力による問題処理を選択することはできないが、
彼の外交手腕により”更なる”犯罪犠牲者を産み出すことのないよう道筋をつけるべく
活躍する。
犯罪者の苦悩を背負いながらも問題の解決に向かう黒田の行動はあまりに凛々しく
切ないが、切なるストーリーは見る人の記憶に残り続けるのも事実。
次回作も是非期待して待ちたい。
尚、特典のメイキングDVDにはスペインロケをドキュメントに追った映像が
1時間30分程度入っているが、キレイなスペインの景色を堪能できるのはもちろん
「織田、福山、伊藤英明」の豪華な三人が談笑している様子なども多く含まれていて
ファンにはたまらないものだと思う。
映画「アンダルシア」の世界観をより深く楽しませてくれるマストアイテムだ。
(以下個人的感想)
監督は「西谷弘」。物語はスペインの”冬”を背景に物語は進行していくが、冬から
連想される寒さや厳しさというイメージ以上に、白い無常感や透明感を表現する監督の
センスを存分に堪能できるのも本作の魅力だろう。
今後は「冬をあますことなく表現できる日本人は誰か?」と問われたら
ド●カムの次くらいに西谷弘の名前を出したいところだ。
そして他人の運命を業として背負う男、外交官”黒田康作”を演じるは、
今なお日本の演劇界の一線で活躍する「織田裕二」
声量はあっても決して役者向きとは思えない彼の篭り声は発したセリフが残り、
後から出たセリフと反響しているかのような耳残り感がある。
散漫な発音は抑揚のなさに繋がり”現代劇しかできない織田”と揶揄され一部に、
演技力のないアクターだと囁かれていたことはファンの人達も決して無視できない
一つの意見だろう。
しかし今作”アンダルシア女神の報復”(前作も良いけど)の主人公「黒田康作」の
役はそんな”織田裕二”の俳優としての特徴をそのまま人物化したかのようなハマリ役だ。
彼はやはり”東京”でも”踊る”でもなかった。黒田康作が演じるは織田裕二なのだ。
残念なのは今回の映画でひとまず黒田シリーズは最後とのこと。
しかし無理は承知で!是非三作目も見たいよ!
みんなでDVDを買おう!