ルサンチマン 全4巻 完結セット (ビッグコミックス)
アイアムアヒーローから花沢作品に興味を持ち、単行本のレビューが高かった
(特に最終回について)ルサンチマンをまとめ買いしました。
一度目は、伏線回収に気づかずに流し読みしてしまったため、主人公が寂しい
中年になって終わりに見えてしまい、何でこんな切ない話に皆感動してるんだろう??
という印象でした。
その後、単行本4巻の皆さんのレビューと、花沢氏のインタビューを読んで、
印象が180度変わりました。
ラストシーンは長尾が月子との約束(現実世界のたくろーは一人ぼっちになる
から助けてあげて)を果たすため、現実世界の月子15歳の誕生日に弁当屋へ
連れてきたこと、月子の「でも、あたし、必ず」の台詞、4巻の単行本カバー絵、
花沢氏がかなりのハッピーエンドで考えたと言っていることを知った上で二度目
を読むと、とても心が温まる気がしますよ。
アイアムアヒーロー 6 (ビッグ コミックス)
若干メインのストーリーは進んだものの、
相変わらず「この描写にこのページ数割く必要あるの?」というような展開が多く
停滞感は否めない。
また、ちょっとゾンビ映画を何本か見た人ならわかると思うけど
「28週後」「ドーンオブザデッド」などの著名なゾンビ映画の演出
(半感染者が希望になるかもしれない、モールに籠城等)が
ベタベタ過ぎて、この漫画独自のオリジナル性とか
次どうなっちゃうんだろう?ってドキドキ感がなくなってきた。
前にも書いたけど序盤の展開が神がかり過ぎていた為に
個人的にすごく期待値が上がってしまっている漫画だけに
展開の遅さと、「どっかで見たことあるよな」っていう演出の連続には
ちょっと飽きてきた感じが否めないです。
これも前に描きましたが「面白いか」「面白くないか」で言えば「面白い」ですが
「続きがわくわくして待てる漫画」「斬新さのある漫画」という評価は下がり続けています。
果たしてここから1巻末のような大逆転があるのか、このままありきたりな漫画で終わるのか
結構分岐点に差し掛かってると個人的には思います。
できれば前者であってほしいとは思いますが。
THE BEST MANGA 2010──このマンガを読め!
その年に発行になったマンガの中から、アンケートでベスト作品を選んだ一冊。
同様のコンセプトの本は他社からも出ていますが、フリースタイルのものは、
選者が大人で、作品だけでなく、「マンガ出版」という視点からも選ばれていることが特長。
さらに作家インタビュー、選者の座談会とマンガ業界裏話を知ることができ、
さらに選ばれた上位のマンガの第1話(じゃないものもありますが)が掲載されているので、
まさにその年のマンガを知ることができる貴重な一冊といえます。
この号は、いしかわじゅんさんが「のだめカンタービレ」を完結させた二宮知子さんにインタビューしており、
長いこと二宮さんの作品を読んでいた人間にとっては、なかなか興味深いものがありました。
アイアムアヒーロー 7 (ビッグコミックス)
第6巻が起承転結の「起」の終りだとすると、
この第7巻は「承」の始まり。
ショッピングモールに立てこもる人間たちの個性が描かれて、
なかなか救いのない感じ。
人間の愚かさとか、それを超越する人間性とかが描かれてます。
ちょっとテンポが遅くなって来た感あり。
世代間の対立とかがさりげなく描かれていて、
社会的な論点を捉えている。
英雄は今の所傍観者。
これからどう動くのか、期待します。
ボーイズ・オン・ザ・ラン [DVD]
救いのないどん底を114分疾走し切ったミネタに拍手。
素晴らしい出来でした。とにかくミネタが情けなくも可愛い。
話も原作に忠実で無駄がないし、114分退屈せず観られます。
青山くんのキャスティングがちょっとちがうような気がしますが…
というのも、青山くんの味というのは、一見爽やか好青年なのに実は…という二面性なので。
見るからに爽やかでもなく悪者顔の青山くんでは二面性を表現しきれない。演技は巧いんですけど。