オリジナル・サウンドトラック「ネメシス/S.T.X」
ジェリー・ゴールドスミスにとって、5本目とな劇場版「スター・トレック」シリーズの音楽は、これまでにない簡潔性と深みを備えた傑作になっています。主題動機をぐっと絞りつつ、その音型をさまざまに変化させる采配の鮮やかさは、さすがこの道45年のベテランならでは。劇的な興奮が徐々に盛り上がっていく仕掛けが施されており、宇宙戦が弾ける後半部に至っては重量感と律動的興奮に満ちた最高の映画音楽体験が味わえます。初心者でも楽しめますが、オーケストラによる映画音楽を聴き込んでいる人ほど、その良さが分かると思います。
ガンドッグ・リプレイ マリオネット・ネメシス (Role&Roll Books)
面白い!
リプレイの書き方が巧かった。
が、ルールを知らない人間には読みづらいかもしれない。
あと気になったのは銃の名前を正式な名前で書いていること。
さすがに冗長に感じる。
R&Rブックス全般に言えることだが、本のかたちのせいで読みづらい。
普通の新書なら良いが、戯曲形式で書かれているリプレイにはむかないのではないか。下段にもっとコラム的内容を増やせばいいのに・・・
ウィザードリィ ネメシス
コンピュータRPGの元祖、ウィザードリィ。
その新シリーズ、ウィザードリィ・ネメシス・アドベンチャーというパソコンゲームを移植したものです。
今まではダンジョンの中をひたすら冒険するのがウリでしたが、「ネメシス」はまるで絵画のような美しい世界風景の中を冒険するウイザードリィという事で話題になりました。
一応ストーリー性があるというのも異色でした(Wizってストーリーあるようで無いので有名)。
通常の冒険シーンは止め絵で、「MYST」のようなクイックタイム系アドベンチャーです(サターン版も画面は美しい)。
戦闘シーンが一人称視点のアクションというのも面白い。
私は結構ハマりましたが、謎も多くて、途中詰まる事もしばしば(プレイしようという方、ご覚悟ァ?。)。
Wizのスタッフは、昔からストーリーをはしょる癖があり、説明不足で意味不明な展開も多いのですが、「Wizだからしょーがないや」と割り切れるWizフリークなら許せる範囲でしょう。
難点としてはこのサターン版は、動画部分でPCのようなきれいなムービーでないのが残念ですが、パソコンとサターンとでは性能が違いすぎるのでそれは致し方ないでしょう。
私としてはパソコン版のほうがお勧めですが、内容はサターンでも同じですし、パソコン版は極度に入手困難かと思いますので、これでも良いかと思います。
ネメシス (ダリア文庫)
久しぶりの新刊に感激もひとしおですが、文章とその中に散りばめられた漢字、熟語の美しさを堪能しました。まるで物語中に出てくる宝石のよう。これぞ山藍語。
官能的なシーンはいつもの期待を裏切らない濃密さです。ルキヤと龍星が途中から居なくて寂しい分、『堕天使の島』の三人が登場!はファンとしては嬉しかったです。
しかし、今回の注目は桜庭さんの成長とタリオの競合組織ネメシスの謎が少しずつ明かされていくストーリーかも。グイグイ引き込まれて、えっ此処で終わり?!という幕切れ…続刊が待ち遠しいです。
イラストレーターの方の後書きで、青池氏のイメージモデルにふれてらっしゃるのがこれまた妄想を刺激されておもしろかったです。(マのつくあのお声の方かな?)
パピヨン ジェリー・ゴールドスミス作品集
映画音楽の巨匠、ジェリー、ゴールドスミス。
手がけた映画音楽は猿の惑星、エイリアン、ランボー、オーメン等々、とにかくハリウッド映画の音楽には欠かせなかった人物。
このアルバムは04年7月21日惜しくもなくなった75歳で亡くなった彼への追悼盤です。
オリジナルスコアを使用し、竹本泰蔵、現田茂夫、沼尻竜典など日本を代表する指揮者陣と日本フィルによる演奏で収録しています。
最新録音技術によりとても迫力のある音質なので、彼の音楽を聴くならこのアルバムがオススメです。
若干選曲に疑問があるので星ひとつ減らします。