SPEC 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿 Blu-ray BOX
テレビをリアルタイムで観ていた者の感想です。
ケイゾクが好きで、たまたまテレビで放送初回当日にみて観はじめました。 もうオープニングシーンからガッツリ掴まれて、その後は毎週欠かさず観てしまう位ハマリました。
このドラマの醍醐味は脚本家の西萩さんが描く緊張と緩和が抜群に融和されているシナリオにあると思います。 序盤は笑いを含めたテンポの良い展開が繰り広げられ、中盤から後半にかけて徐々に緊張感が高まる(ぅ〜)感じが絶妙です。
サブキャラクターを無駄なく、最後の最後まで使いきる演出は流石は堤監督ですね。
主演の戸田さんの振り切れた演技も抜群で、もう一人の主演を張る加瀬さんも言葉少なげながら負けじとドンとした存在感があります。
その中でも野々村係長を演じる竜雷太さんはケイゾクに引き続き、締める所は締めるカッコイイ役所を演じられてます。初代雅ちゃんとの絡みは何気に必見です(笑)
近年には見られない圧倒的な面白さとある種の奇抜を兼ね備え、脚本、演出、演技者の美味しい所のみを抽出したこのドラマ。 最近、テレビが面白くないなぁ…と飽いている人にこそお勧めできる作品だと思います。
女優美学 (東京カレンダーMOOKS)
日本の若手女優を中心とした160頁ほどのフルカラーグラビア誌です。
女優へのインタビューに加え、「女優とはなにか?」「監督や写真家は女優とどう向き合って来たか?」
というテーマで編まれています。撮影は笹口悦民氏、鶴田直樹氏など撮る力に秀でた方々です。
表紙の堀北真希10カット、宮崎あおい・永池南津子各8カット、前田敦子7カット
戸田恵梨香・加藤あい・伊藤歩各5カット、吉瀬美智子・松下奈緒・小西真奈美各3カット
菊地凛子・霧島れいか・水原希子・初音映莉子各1〜2カット(敬称略)
広末さんは97年に発表された3カットです。
橋本愛さんは、丸谷氏撮影で10カット掲載されています。
得体の知れぬ恐ろしさを帯びたものだけが、真の美しさを宿す事。
その意味において、橋本さんの作品は恐ろしい。まさに撮らせる力の権化です。
6カット掲載されている吉永淳さん17歳にも、ただならぬものを感じました。
柔らかな感性に裏打ちされた鋭い知性と、深い教養への萌芽、武道に通じるしなやかな身体性を
併せ持つ少女であり、映画や舞台において重要な一翼を担い得る才能だと思います。
監督、写真家、女優、作家らによる「好きな女優映画」という企画では
古今東西279本に渡るお気に入りが披露されています。
「女が好きな女優の映画」アンケートは特に興味深かったです。
「皮膚のある所には、魂がある。肉体的な運動には、思考がある」
「(俳優に求めるものは)適切であること」「適切である、という事が美しさを形作る」
と云うトラン・アン・ユン監督の言葉にも感じ入りました。
撮影者にとって、女優への最大の賛辞は「撮らされた」であること。
撮らせる力と撮る力が向き合った写真が収録されていると思います。