テレビばかり見てると馬鹿になる [DVD]
アコギが鳴るオープニングから惹き込まれました。山も谷も無いストーリー、低体温な世界観、時々早送りが有るくらいでほとんど長回し(全カット数3カット!もっとカットが有ると思っていた)、登場人物4人(駅構内のエキストラは除く)。下手すれば破綻して見るに耐えない代物になってしまうのに、巧みな編集と俳優の演技力でまるで優れた舞台劇かドキュメンタリーを観ているようです。所々笑えるシーンが有るし。緑と赤が強調された色調の映像は好きになれません。ラストはどのようにでも解釈出来そうです。押し付けがましいカウンセラーは御免です。
引きこもりの主人公・荒谷有紀役の穂花は素晴らしい。引きこもりの倦怠感をあそこまで上手に表現出来る若手女優は他にいないのでは?声もよく通るし、抑揚を付けた喋り方が出来る。スウェットを着ても美人です。原作通りの眼鏡っ娘(DVDのジャケットに描かれている)じゃないのが残念。盗撮サイトで大儲けしようとする男(しかし、仕掛けられた方はカメラや男の存在を知っている)・伊藤恵二役の三浦アキフミ、怪しいカウンセラー・馬戸明役の田村泰二郎、女を利用し堕落させようとする男・山崎勝也役の大橋てつじも芸達者。
原作の山本直樹の同名漫画は読んでいませんが、これから読みたいです。
コロムビア・アイドル・アーカイブス~女の子編 Vol.1
大橋恵理子の「渚fridayday night」ずっと探してたんですが、アナログしか見つからず、CD化されるのを待ち焦がれてました。当時「ヤンヤン」などで唄ってたのを思い出されます。案外歌唱力なかったんだな……。でも名曲ですよ。毎日リピートで聞いてます。他は露出は多かったけど、パッとしなかった水谷絵津子、確かカックラキンに出演していた紅屋おかめ、林哲司作曲の舟倉たまきなど、あー居た居た!と思うコロンビアアイドル達です。
くるぐる使い (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)
恐るべき短編集。タレント作家だと思って、馬鹿にして読んだ一冊。ところが……表題作は素晴らしいの一言に尽きます。ストーリーは言えませんが、背筋がゾクゾク、鳥肌ものでした。ミュージシャンとしての大槻ケンヂは評価していませんでしたが(すみません)小説家としてはすさまじいです。文章力も「本当はゴーストライターがいるのでは?」と疑ってしまうほどの出来です。もちろん、いないでしょうけど……。星雲賞もとったという一作、ぜひご賞味ください。他の作品もまぁまぁ面白いです。実験的です。オカルトマニアとしての大槻氏の深~い洞察力が楽しめます。
HIMEGOTO (バンブー・コミックス DOKI SELECT)
・スリーピングビューティー1:メガネ企業医とえっち。
・2:幼馴染の友人と。
・3:幼馴染と。
・燃焼熱血恋愛系:何にでも夢中で取り組む熱血な恋人と。
・HOT WIFE:妻と。
・徒花:ホラー。
・HIMEGOTO1:クールなメガネ浪人生とお姫様の恋。
・2:お姫様と。
結局姫は王子と結婚し、悲恋に終わるかと思われたが、最後の一コマでどんでん返し。
《「強さま――浮気しましょー(はぁと)」
「不倫はこの国の文化なのでしょう?」》
と主人公を慕ってやってきてしまう。いい話だと思ったのに、台なしです。でも、こういうハッピーエンドもいいものですよね。